通算14度目の出場となった最後の球宴で2安打の活躍をみせたヤンキースのジーター選手 [Getty Images]

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 今季限りでの引退を表明しているヤンキースのD・ジーター選手が現地時間7月15日のMLBオールスター・ゲームに1番遊撃手で先発出場。2安打1得点と活躍、4回の守備から退き、最後のオールスターを終えた。

 ミネソタ州ミネアポリスで開催されている今年のオールスター。地元ニューヨークから遠く離れているものの、主役はジーターと決まっていた。

 主役の見せ場はいきなり訪れた。初回、遊撃手の守備に就いたジーターは、ナ・リーグ先頭のマカッチェンが放った中前に抜けそうな打球をダイビングキャッチ。惜しくもアウトにはならなかったが、守備で存在感を発揮すると、直後の第1打席では右翼線に二塁打を放ってチャンスメイク。続く2番トラウトの二塁打で先制のホームを踏んだ。

 3回の第2打席も右前安打を放ったジーター。4回に遊撃手の守備位置に一度就いたが、同ポジションのラミレス(ホワイトソックス)がジーターに近寄り、ここで交代が告げられた。

 現役選手最多の通算3408安打を放ち、球界を代表する『レジェンド』として、選手、ファンからリスペクトされる存在。ヤンキースのビジターゲームはジーターの引退興行と言われるほど、各地で惜別ムードが漂い、敵地ファンからの熱烈な歓声を受けている。

 今年のオールスターでも主役へのリスペクトは続いた。初回の第1打席前にはファンがスタンディングオベーション。相手投手のウェインライトまでもが、グラブを置いてジーターに拍手を送っている光景は、ジーターの存在の大きさを改めて感じさせるものだった。

 そして、交代を告げられてベンチに戻る際には、球場中がスタンディングオベーション。拍手、歓声が鳴りやまず、ターゲット・フィールドに詰めかけた多くのファンが、しばしの余韻に浸った。

 通算14度のオールスター出場を果たし、2000年にはMVPを受賞。通算27打数13安打、打率.481の好成績を残したジーターは、スーパースターらしく大舞台での強さを発揮した。昨年のリベラ(元ヤンキース)に続き、MLBオールスターの舞台から、また一人『レジェンド』が姿を消した。