添い寝は「乳幼児突然死症候群(SIDS)」の原因トップ(画像はイメージです)

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生後数か月の赤ちゃんをある日突然襲うことがある、「乳幼児突然死症候群(SIDS)」。受動喫煙から毛布による窒息、うつぶせ寝の危険性まで様々な原因が指摘されてきたが、海外の最新情報によれば7割は「親の不注意による突発的な事故」ということになるそうだ。

あやすと笑うようになり、首もすわり、次はお座りが楽しみ…健康だった可愛い盛りの赤ちゃんが、突然亡くなることくらい悲しいものはない。「乳幼児突然死症候群(Sudden Infant Death Syndrome:以下SIDS)」をご存じの方は多いと思うが、原因は様々だと言われてきた中でこのほど米国で発表された最新調査では、親にちょっとした知識や注意力があれば防げていたと思われるケースが断然多いことが分かった。ちなみに現在は、欧米でも「うつぶせ寝は危険なのでやめましょう」と指導されている。

SIDSに関する最新データとそのリスク要因を発表したのは、米メディア・CBSが擁する医療研究チーム。24州で8,000件にもおよぶSIDSケースの実態調査がなされたという。生後2か月から6か月までの健康だった赤ちゃんをある日突然襲うとされる中、今回わかったことは生後4か月になる手前に発生のピークがあり、その7割が赤ちゃんを自分(たち)のベッド、床に敷いたマット、ソファの上などに寝かせ、大人が隣に眠っている(画像はイメージです)中で起きていたという事実である。

大人が赤ちゃんのすぐそばで眠ることは、スキンシップのようでいて実は極めて危険。大人が覆いかぶさることはもちろん、腕の重みが赤ちゃんの胸部を圧迫したり、赤ちゃんの頭部や胸部に肘を振りおろしてしまったりと、就寝中は無意識のうちに様々な動作が行われているからだ。SIDSについてのリスク要因として、これまでは毛布や衣類など窒息の可能性があるものを顔のそばに置くこと、人工栄養>母乳、低出生体重児、冬の午前中、うつぶせ寝、受動喫煙などが指摘されてきたが、このたびの発表では「添い寝は禁物。赤ちゃんは親の寝室においたベビーベッドに単独で寝かせることが重要」とまとめられている。

たっぷりと抱っこしてスキンシップや遊びの時間を大切にし、子守唄を歌いながら手を握ったり胸をトントン。大人もついここでウトウトが始まるが、そこはぐっと我慢である。赤ちゃんがスヤスヤとしてきたらベビーベッドで大の字になって眠らせてあげる、これこそが真の愛情であることをどうか忘れないで頂きたい。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)