二階堂ふみがNYで語ったこと、米映画祭授賞式では流暢な英語も披露。

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映画「私の男」に浅野忠信と共に主演した女優の二階堂ふみが、米ニューヨーク・アジア映画祭でライジング・スター賞を受賞し、7月9日、授賞式に登壇した。当日はにこやかに流暢な英語も披露。米国の観客を前に喜びのコメントを述べた。

二階堂が英語で語ったコメントは次の通り(※日本語訳)。

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皆さんこんにちは、日本から来た二階堂ふみです。このような賞を頂けて光栄です。

ニューヨークは私にとって特別な街です。少し前に2か月ほど滞在していましたし、私の好きな俳優であるスティーブ・ブシェミやエイドリアン・ブロディの故郷で、偉大な映画監督ジョン・カサヴェテスもここニューヨークで多くの作品を撮っているからです。

本作「私の男」との出会いは運命的なものでした。熊切監督と初めて会ったとき、何か特別なものと恋に落ちた気持ちになりました。それ以来、ずっと監督と魂のこもった作品をつくりたいと思っていました。この年齢だからこそ撮れるものだった、という意味でも非常に私にとって重要な作品になっています。

タブーを破っている点においてもとても印象的な作品だと思います。熊切監督、浅野さん、他の出演者・スタッフの皆さん、家族、ファンの皆さんに感謝します。

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また、プレミア上映後に行われたQ&Aコーナーでの対談内容は次の通り。

MC:本作は二階堂さんと浅野忠信さんが演じる登場人物の関係性を中心に展開していますが、浅野さんとのお仕事はいかがでしたか。

二階堂:浅野さんはとてもプロフェッショナルで、彼の現場での存在感といいますか、在り方というのはものすごく私に影響を与えたと思います。そして、やっぱりこの二人の役どころって、関係性というのはカメラが回っているときだけではなくて、現場でふたりが生きている時間だから、作り出される空気感があると思いますので、浅野さんは私に対してずっと緊張感をもって接してくださいましたし、そのおかげで私も浅野さんに寄り添うことができたのではないかと思います。

MC:熊切監督とのお仕事はいかがでしたか。監督の映画製作のスタイルを教えてください。また、本作は本当に役者重視の作品だと思いますが、セットでの雰囲気はどのようなものだったのでしょうか。

二階堂:今日、何本かここの媒体の取材を受けたんですけど、皆明日上映する園さんの「地獄でなぜ悪い」と去年公開した三池崇史監督の「悪の教典」があって、ここではこの二人がすごく人気があると伺ったのですが、その二人と同じくらい強烈なものを持った監督で、熊切監督はニューヨークでものすごく人気が出るんじゃないかな、と私は今日話を聞いていて思ったんですけど、でもやっぱり熊切監督は私が今までご一緒させていただいた監督の中で最も言葉のいらない関係であったと思いますし、最も深いところで繋がっていた監督だな、と思います。やっぱり現場でも映画作りのプロとしてそこにいますし、世界に対してすごく挑戦的であって、その姿は、私はとてもかっこいいな、と思っていて、ずっと一緒に映画を作りたいと思っていた人だったので、本当に今回ご一緒できてよかったと思います。

MC:二階堂さんは他にも園子温監督の「ヒミズ」という、同じく東日本大震災に影響を受けた作品に出演されていますが、この2作品と両監督のスタイルの違いについてどう思われるかお聞かせください。

二階堂:すごい難しい質問で。やっぱり監督によって演出方法は違いますし、園さんと熊切監督を比べることはできないですが、やっぱり二人とも映画作りにものすごい情熱を持っていて、すごくワールドワイドに見ています、映画のことを。とても映画のことを愛していて、そういう共通点はあるのかな、と思いますけど、今日やった『私の男』も3年前の『ヒミズ』も題材は震災を扱ったものではない、と私は思っていて、今回の『私の男』というのはあくまで親子の話だと思っていますし、『ヒミズ』は若い少年と少女の青春の話だと思っているので、ただ、やっぱりそこに3.11以降、震災というものが起きてから、それを無視して…というかシャットアウトして映画作りを続けるのは違うのかな、と思っていて、今現在日本では毎日のように震災以降のいろんな問題について取り上げられていますし、それはもう、すごく風化させてはいけないことだと思うんですけど、日常問題の一つとなっていますので、それは映画の中にあってもおかしくないことなのかな、と思いますね。