今年1月からNISA(少額投資非課税制度)が導入されたことを受けて活況を呈した投資信託への資金流入もここに来て一服している。そんな中、新たな指標に基づいて作られたファンドが登場し、注目を集めている。楽天証券経済研究所ファンドアナリストの篠田尚子氏が解説する。

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 投資信託市場では大きなトレンドにはなっていないものの、今後、個人投資家にとって有力な選択肢として期待できるファンドが登場している。JPX日経インデックス400(以下「JPX日経400」)に連動するインデックス投信だ。

 JPX日経400とは、東京証券取引所が1月から公表を始めた新しい株価指数のこと。これまで、国内株式の株価指数というと、日経平均株価や東証株価指数(トピックス)が代表的だが、JPX日経400の算出方法や構成銘柄は、一線を画するものとなっている。

 企業の資本効率の高さを示す自己資本比率(ROE)や、投資家を意識した経営などが行なわれているか、といった観点に基づいて構成銘柄が選定されているのだ。ROEを基準とした銘柄選定が行なわれている株価指数は、世界初といわれている。

 JPX日経400が登場した背景には、日経平均株価やトピックスが、株価指数としてほころびが生じていることがある。特に日経平均株価は、ファーストリテイリングやソフトバンクといった一部の値がさ株の値動きに左右されやすくなっており、ボラティリティーの上昇とともに、株式市場全体の動きを反映しづらくなってきている。

 JPX日経400は、そうした点を解消した新たなインデックスとして、国内の公的・私的年金や海外の機関投資家といった比較的保守的な運用をする内外の投資家からの、積極的な投資が期待されている。

 私は、JPX日経400のそうした特長は、中長期に資産運用をする個人投資家にも向いていると考えている。特に、NISAで初めて株式投資をするような人には最適と言えるのではないだろうか。

※マネーポスト2014年夏号