5日放送、TBS「バース・デイ」では「未完の大器 大田泰示 24歳このままでは終われない・・・」と題し、2008年のドラフト1位で巨人に入団した大田泰示の現在を伝えた。

清原和博松井秀喜を上回る高校通算65本のホームランを放っている大田は、巨人入団時も契約金1億円で年俸も球団過去最高額の1200万円。松井が付けていた背番号55番を受け継ぐなど、巨人史上最も期待されたルーキーだったと言っても過言ではない。

しかし、プロ6年目となった大田がこの5年間で出場した1軍でのヒットは25本。ホームランに至っては2本だった上、三振の数は2軍で4年連続ワースト1位という不名誉な記録を作ってしまった。

番組のカメラに「“55番返せよ”ってよく言われました。“付けるな”とか」と苦笑いを浮かべた大田は、「シーズン通して1軍にいる時間がなかったので毎年自分への歯がゆさとかもどかしさっていうのはありますよね」と言葉を続けた。

さらに今年、大田に待っていたのは背番号55番のはく奪だった。原監督から直接このことを告げられたという大田は「監督に来年は気持ちも心も心機一転変えて44番で頑張ってみようと言われた。活躍していれば55番のままだったかもしれないし、僕には決めれないことなので素直に受け入れる」と話したが、そんな大田が生き残りを懸けて取り組むのが、豪快に引っ張るバッティングを捨て右方向へのバッティングを意識するというものだ。

「引っ張りにいって変化球を振らされる。ボール球に手を出してしまう。そこが自分の弱さでもあるので、それをなくすためには長くボールを見ることが必要。逆方向に打ち返していけば(ボールを)長く見れる」。スタイル変更の理由をこう語った大田は、事実今月2日の試合で変化球を見事に捉え、ライトスタンドへホームランを放った。

「僕にチャンスがあれば必ず、そのワンチャンスでものにするように一生懸命やりたいと思うので、そのチャンスを逃さないように」と意気込んだ大田。新たなスタイルで巻き返しを図ることはできるのか。