銘柄選定から発注までやってくれる「自動売買システム」が話題だ。市販のソフト以外にも、大手ネット証券を中心に、証券会社が提供しているシステムトレードのツールもある。

 たとえばマネックス証券では、投資判断プログラム「カブロボ」を無償提供するトレード・サイエンス社が開発したロボットの投資判断を日々メールで配信する「マネックスシグナル」というサービスを行なっている。月額3000円の有料サービスだ。

 投資判断をするロボットは「売られ過ぎ銘柄の反発を狙うタイプ」や「上昇後の押し目を狙うタイプ」などロング(買い)を中心とするものが5体、ショート(空売り)を中心とするものが2体。戦略の異なった計7体のロボットの特徴を活かして、銘柄や売買タイミングなどを知らせてくれる。

「このサービスによる4月の成績は、シグナル発生を通知した全19銘柄のうち、14銘柄がプラスという結果でした。お客様が個々のシグナル通りに売買されたと仮定して計算すると、勝率は73.7%になります」(マネックス証券商品サービス部・森山智光氏)

 ただし、あくまでメールで「買い」「売り」の判断が出た銘柄を自動で案内してくれるサービスであり、発注は自分で行なわなければならない。

 システムトレードのツールを提供しているのは、マネックス証券だけではない。2005年からシステムトレードを始めて資産を増やし、現在は年率20%の運用を目指しているという漫画家の坂本タクマ氏はこういう。

「私はまず自作のプログラムで投資戦略を練っています。実際にその戦略で株取引をする時には、岡三オンライン証券が有償で提供する『岡三RSS』というツールを使って自動売買しています。エクセルさえ使いこなせれば自動売買が可能な使いやすいソフトです」

 その他、カブドットコム証券、楽天証券など大手ネット証券がそれぞれ独自の支援ツールを提供している。

 個人投資家がシステムトレードでけられる環境が整いつつあるとはいえ、ソフトを活用するには注意が必要だ。前出・坂本氏は実体験をもとにこう語る。

「システムトレードソフトが選び出す銘柄の中には、売買高が少なく流動性の乏しい銘柄がある。そのためソフトの推奨通りに買っていると、後で売りたくても売れずに損をするケースがあります。どんな取引にも損をするリスクは当然あると肝に銘じて、特に投資の初心者は事前にある程度勉強してから始めることをお勧めします」

※週刊ポスト2014年7月11日号