消費増税の影響で、今年夏以降も景気は悪化し続ける、と分析するのは、経済アナリストの森永卓郎氏だ。その一方で、森永氏は「年末から一気に景気が引き上げられる」とも予測している。どういうことか、森永氏が解説する。

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 政府が予算執行前倒しなどの小細工をしても、私は、7〜9月期の景気回復の実現にはとても結びつかないと見ています。政府や日銀は7〜9月期の動向を確認してから本格的な景気対策を打ち出すという構えを見せています。

 問題は、より正確な7〜9月期のGDP(国内総生産)2次速報値が出るのは12月なので、少なくともそれを確認するまでは、本格的な景気対策を打ち出すことができない、ということです。したがって、12月までは日本の株価はズルズル下がり続け、日経平均株価は1万2000円ぐらいまで下がる可能性もあると考えています。

 今のところ、日銀・黒田東彦総裁による大規模金融緩和「黒田バズーカ第2弾」も早くて12月になりそうだと見ています。ただし、その規模は、第1弾を大きく上回る可能性がある。時を合わせて、大規模な財政出動も打ち出されるでしょう。

 また、安倍晋三総理の悲願は憲法改正であり、そのためにはどうしても高い支持率が必要となります。安倍総理は、7〜9月期のGDP数値を見て、消費税10%への引き上げを最終決定するとしていますが、その数値が落ち込んでいたら、増税に舵を切る根拠が揺らぎます。逆に、もしそこで増税取り止めの決断をすれば、支持率は大きく回復するはずです。

 前回を超える日銀と政府による大規模な金融緩和と財政出動、それに消費税の再引き上げ凍結も加わった“トリプル政策”が打ち出されれば、日本の景気は年末から一気に引き上げられることになる。その際には、日本株も一気に反転上昇局面となり、アベノミクス第1幕と同じような急上昇相場が考えられるので、直ちに「買い」です。一気にバブル化する可能性もあり、来年には日経平均が2万円に乗ることも十分考えられそうです。

※マネーポスト2014年夏号