オランダが土壇場の劇的2発で逆転勝利…メキシコは6大会連続ベスト16敗退

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 ブラジル・ワールドカップの決勝トーナメント1回戦が29日に行われ、オランダ代表とメキシコ代表が対戦した。

 3連勝でグループリーグを首位通過したオランダは、最終節から2選手を変更。出場停止から復帰したロビン・ファン・ペルシーらが先発となった。一方のメキシコは最終節から1選手が変わり、ベテランのカルロス・サルシドがスタメンとなった。

 序盤はメキシコが積極的な姿勢を見せる中、9分、オランダにトラブル。ナイジェル・デ・ヨングが早々にブルーノ・マルティンス・インディとの交代を強いられる。メキシコは17分、ペナルティエリア内右でボールを受けたジオバニ・ドス・サントスが中央のオリベ・ペラルタへ渡し、最後はエクトル・ミゲル・エレーラがシュートしたが枠の左へ外れる。

 24分にはサルシドがロングシュートを打つが、オランダGKヤスパー・シレッセンが弾く。一方のオランダは27分、DFライン裏へのボールをファン・ペルシーが左足を伸ばして、エリア内でトラップしてから右足でシュートするが、ミートできずポスト右に外れる。

 攻め込む形を作るメキシコは42分、ペラルタ、アンドレス・グアルダードとつないで、最後はエリア内右でドス・サントスがシュートしたが、GKシレッセンが右足で防いだ。前半はスコアレスで折り返す。

 ハーフタイムにメキシコは、前半終了間際に負傷したエクトル・モレノに代わり、ディエゴ・レジェスがピッチに立つ。後半立ち上がりの48分、メキシコはフランシスコ・ハビエル・ロドリゲスがハーフラインから前線に送ったボールが相手DFにクリアされたところを、ドス・サントスが胸トラップで拾い、ゴール正面の位置から左足を振り抜くと、ゴール右へ決まり、先制に成功する。

 1点を追う形となったオランダはパウル・フェルハールに代えてメンフィス・デパイが入る。直後、オランダは右CKから中央に飛び込んだステファン・デ・フライがボレーで合わせたが、目の前でのシュートをGKギジェルモ・オチョアが反応して弾くと、ボールはポストをヒットしてノーゴール。61分にはロッベンが右サイドで得意な位置からカットイン。相手を引き付けてウェズレイ・スナイデルへ渡したが、シュートはDFのブロックに遭う。

 61分、メキシコはドス・サントスに代わり、ハビエル・アキーノがピッチへ。オランダは74分、ロッベンがドリブルでペナルティエリア内右に侵入してシュートしたが、GKオチョアがここもブロックした。

 メキシコは75分にペラルタを下げてハビエル・エルナンデス、オランダもファン・ペルシーを下げて、クラース・ヤン・フンテラールが入り、それぞれ交代枠を使い切る。85分、オランダは右サイドからの低いクロスをディルク・カイトが頭で前線へ送ると、フンテラールがゴール前でつめたが、ボレーシュートはGKオチョアが防ぐ。判定もオフサイドとなった。

 迎えた88分、終盤にCKが続いていたオランダは右CKをファーサイドのフンテラールがヘディングで落とすと、スナイデルが右足で豪快に蹴り込み、土壇場で同点とする。さらには後半アディショナルタイムの94分、ペナルティエリア内右でボールをキープしたロッベンが切り返したところをラファエル・マルケスが倒し、オランダがPKを獲得。これをフンテラールが蹴り込み、逆転に成功。試合はそのまま終了し、2−1でオランダが勝利した。

 オランダは2大会連続のベスト8進出。敗れたメキシコは6大会連続のベスト16敗退となった。5日に行われる準々決勝で、オランダはコスタリカ対ギリシャの勝者と対戦する。

【スコア】
オランダ 2−1 メキシコ

【得点者】
0−1 48分 ジオバニ・ドス・サントス(メキシコ)
1−1 88分 ウェズレイ・スナイデル(オランダ)
2−1 90+4分 クラース・ヤン・フンテラール(PK)(オランダ)