3度目のW杯で強めた思い…遠藤「日本の進むべき道が守備とは思わない」

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 結果には満足できない。しかし、自身3度目のW杯で確信できたこともあった。MF遠藤保仁は「W杯で結果を残せなかったことは悔しいし、いろんな場面で世界との差を痛感した」と話す一方で、「この4年間で日本として成長したと思うし、日本の力を少しずつ世界に示せたのかなと思う」と、4年間のすべてを否定するような声に異論を唱えた。

「世界で戦ううえで、ロッベンやネイマールのように1人で2、3人抜ける選手が出てくれば手っ取り早いけど、組織としてより攻撃的に行くというのは、正しい方向に進んでいると個人的には思っている」

 2010年の南アフリカW杯では本大会直前にチームとして守備的なスタイルにシフトし、結果としてベスト16という成績を残した。

「南アフリカでは、守備重視で結果が出たけど、あれで満足した選手はいなかったし、見ている人たちも『もっと攻撃的にやればいいのに』と思った人が多かったと思う」

 4年前のサッカーではベスト16が限界だった。それ以上の成績を残すために、日本らしいサッカーを追求するために選んだ道。「それにチャレンジしてこういう結果になったのは残念だったけど、攻撃的に行くという姿勢を忘れずにやったことは正しかったと思う」。チャレンジした結果は南ア以下だったが、だからと言って4年前のサッカーに逆戻りするべきではないというのが、それぞれの大会を経験した遠藤の考えだ。

「攻撃的なスタイルを捨ててまで、日本の進むべき道が守備だとは思っていない」。そう力を込めた姿からは、この大会の結果によって日本サッカーの方向性が再びブレないことを願う、祈りのようなものが見えた。

 4年後のロシアW杯時は38歳になっている。しかし、自分から代表引退を表明するつもりはない。コロンビア戦後にも「カズさん(三浦知良)じゃないですけど、僕は現役である以上は常に代表には入りたいし、目標でもある」と話していた遠藤。この日も「現役でいる限り、代表は常に目標」と繰り返し、「次の監督に選ばれるためにがんばるし、今までどおりのスタンスでやる。現役を引退するときが、代表をあきらめるとき」と、日本代表への思いを語った。

(取材・文 西山紘平)