取材エリアで嗚咽漏らした長友「勝たせてあげたかった」

写真拡大

 一夜明けても悔しさは消えなかった。同時に寂しさがこみ上げた。コロンビア戦から一夜明けた25日、ベースキャンプ地のイトゥで取材に応じたDF長友佑都は取材エリアで思わず感極まって涙した。

 この日、昼食の席でアルベルト・ザッケローニ監督から退任の意向が伝えられた。「最高の監督、最高のチームメイトと、これで終わる寂しさ、悔しさがあって、胸がいっぱいだった。監督の最後の言葉で涙しながら、もう一回、W杯を戦えるにしても……」。そこまで言うと、言葉に詰まり、嗚咽を漏らした。「勝たせてあげたかったから。そこが本当に悔しくて……」。そう言葉を続けるのが精一杯だった。

 コロンビア戦後のミックスゾーンは無言で通り過ぎた。気持ちの整理ができていなかったからだ。「この4年間、この大会に懸けてきて、こんな一瞬で終わるのかと。昨日、いろいろ考えたけど、これまでやってきたことがこんな一瞬で終わるんだなと……」。目標は世界一と公言した大会で1分2敗。グループ最下位での敗退という現実を受け入れられなかった。

「代表を引退することも……、昨日はそういう思いも出てきた」と、率直な思いを明かす。「ただ、それは自分自身に対する逃げかなと。ここでやめたら、人生の最後まで後悔すると思った」。世界一の夢をあきらめるわけにはいかない。4年後のロシアW杯時は31歳。「あきらめずにチャレンジしたい。そういう思いが出てきた」。簡単に気持ちを切り替えることはできない。それでも前を向いて、もう一度歩み始めるしかない。

(取材・文 西山紘平)