日本完敗!「悔しさ」という燃料をたっぷりと溜め込んで、ザックJAPANの4年間が一区切りの巻。
終わりよければすべてヨシ、になるまでつづければヨシ!

諦めなければ夢は叶う、という主張。ほとんどの夢は叶わない、という反論。追いかけた夢が無残に散ったとき、信じる心は揺らぎ、諦めが首をもたげてきます。25日早朝、日本代表はワールドカップでの戦いを終えました。最後は1-4とコロンビアに粉砕されての敗退。優勝という夢も、世界を驚かせるという夢も叶わないまま、辛い朝がやってきました。

しかし、今日の負けは永遠の負けではない。

確かに、夢は今日叶いませんでした。今大会で代表を去り、この夢への挑戦を終える選手も出るでしょう。全員の夢は叶わないかもしれませんが、夢は引き継ぐことができるものです。次の世代へ。未来へ。日本にはワールドカップの舞台に立つことを夢見て、志半ばでピッチを去った選手もたくさんいます。その人たちの夢は砕け散ったのではなく、若者たちに受け継がれ、リレーしながら、その人たちが切り拓いた道の向こうで叶ったのです。

だから、「俺が優勝する」は実現しなくても、「日本代表が優勝する」はいつかきっと叶うでしょう。日本という国が千年万年つづき、ワールドカップという大会が千年万年つづけば、壮大な夢もきっと叶うでしょう。叶わなければ、叶うまで夢を見つづければいい。「ヨシ」の時が来るまで「終わり」を認めなければいい。そうすればみんなハッピーエンドです。

今の気持ちは8年前のドイツでの戦いを終えたときに似ているのかもしれません。ブラジルに粉砕され、ちょうど同じ1-4のスコアで敗れたあの日と。しかし、悔しさはあるけれど辛くない。一度乗り越えたこと、知っている痛みですので。喜び・苦しみ・成功・失敗…すべてはこうして経験という強さになっていくのではないでしょうか。

そう考えたら、日本は強くなってるんじゃないですかね。着実に。

選手も、関係者も、ファンも、現地で声援を送ったサポーターも今日は辛いでしょうが、ここでエイヤッと奮起して、それぞれの「仕事」へ復帰していくこと。それが今できる最善の一手でしょう。サッカーで負けたくらいのことでへこたれない。「へこたれない強さ」もこの4年間で日本は身につけてきたんじゃなかったんでしたっけ。サッカーで負けたくらい、大したことじゃありません。またサッカーで勝てばいい、それだけのことです。

ということで、「悔しさ」という燃料をガッツリ溜め込みながら、25日のテレビ朝日中継による「日本VSコロンビア戦」をチェックしていきましょう。

◆反省はする!反省はするが、この4年間に不満も後悔もない!

コロンビア戦を迎えた日本代表は、この3戦の中でいちばんイイ顔で入場してきます。追い込まれたことで心に火が点いたか。陣容はおなじみの4-2-3-1。ボランチには青山と長谷部を並べ、1トップには大久保を置きました。一方、コロンビアは勝ち抜けが決まったこともあって8人を入れ替える陣容。1.5軍と言えば弱そうな気もしますが、体力十分・やる気十分の選手たち。むしろ、やりにくいという印象。

日本は立ち上がりから積極的に前に出ます。前線で追い回し、DFは飛び出して高い位置で跳ね返す。追いかけっこでは機を見てタックルをズバッと飛ばし、縦パスを積極的に入れていく。惜しむらくはこのサッカーを1戦目・2戦目でできなかったこと。追い込まれて120%を出す状況でなくとも、ここまで上げられていたら…それはまた別の機会の課題とするしかありません。

日本は前半9分に大久保が裏に抜け出してシュートチャンス。ザンビア戦のゴールを思い出させる動きで、インテンシティを見せます。いけると感じたときに迷わずいく、そういう思い切りのよさが出てきました。「頭の中でブレーキをかけていた」かのような1戦目・2戦目とは大違い。さらに前半14分にはテーピングで右足を固める内田のシュート、つづけざまに長谷部のシュート。足に不安があるふたりが、一番戦っていたように見えたここまでの試合。申し訳ないが、今日は最後まで無事にいってくれ…祈るしかありません。

しかし、日本がいい流れをつかみかけた直後、日本のプランを大きく変えさせるプレーが出ます。前半16分、相手のカウンターの場面。スルーパスで裏を狙うラモスを今野が倒してしまいます。このプレーで今野はイエローカードをもらい、コロンビアにPKを与えます。積極性が裏目に出たかもしれませんが、試合後の談話では「いけるタイミングだと思った」という話。日本を代表する選手が「いけると思ったけどいけなかった」のでは仕方ありません。それはまだ日本の力が足りないということなのですから…。

↓うーん、2-0で勝ちたい試合で先にPKで失点とは…苦しい!


仕方ない!

次、次!

日本は失点で意気消沈することはありません。解説の松木氏も「相手にPKを与えたから、日本もエリア内でプレーすればPKをもらえる」という帳尻理論を持ち出し、逆にチャンスであると意気盛ん。前半26分には香川がDFをかわしてシュート、前半33分には本田△のFK、前半36分には大久保のオーバーヘッド。ゴールをおびやかしますが得点には至りません。

それでも攻めつづける日本。追い風を吹かせるような情報も飛び込んできます。もう一方のギリシャVSコートジボワール戦でギリシャが先制したというのです。ギリシャが勝てば、日本はコロンビアに勝つだけで2位の目もあります。そして迎えた前半アディショナルタイム、日本はようやくコレだという攻撃で反撃の1点を挙げました!

↓本田△のクロスをニアに入り込んだ岡崎が利き足の頭でズドン!ラストワンプレーでのゴール!


流れ、最高!

後半1点取って勝つ!

勝って決勝トーナメントに行く!

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0-0よりもはるかに盛り上がる1-1での折り返し。前半に関しては試合のほとんどは日本のペースで、PKを与えた場面を含めてもコロンビアのチャンスは数えるほどでした。これが1-0での折り返しであれば…とは思いますが、たらればを言っても点は返ってきません。この流れに乗って、攻め切るのみ。

後半に入るとコロンビアは選手を2人交代。エース格のハメス・ロドリゲスを投入し、日本を沈めにかかります。ロドリゲスがボールを持つと日本は1人かわされ、2人目・3人目でようやく止められるような形。1人目を外すのに工夫が必要な日本からすれば羨ましいかぎりです。交代して出てくる選手がチームを活性化させる。そして、そういう選手が試合を決める。こうしたペースチェンジは、この4年間で日本があまり見せられなかった部分。しかし、全員好調とは限らない短期決戦で勝っていくためには必要な部分です。頂点の高さだけでなく、幹の太さも意識していかないといけませんね…。

↓後半開始から押されていた日本は、後半10分ついに追加点を奪われる!


ハメス・ロドリゲスに中央のいいところで前を向かれたか…!

最後、内田が足に当てるもコースは変わらず…!

2点取られても3点取って勝つというのがこのチームが見せてきた強さ。追い上げたい。が、追い上げられない。勝ち越されたあとの17分には青山に代えて山口を投入しますが、これまでの起用のイメージからすると守備的な変更と取れる采配。おそらくは中央を締めたいということだったのでしょうが、攻撃に出たい段階で、トドメを刺されないための守備にカードを割かなければいけないというのはいかにも苦しい。

後半13分の香川のシュート、後半19分の本田△の枠をとらえたFK、後半20分の内田クロスから決定的な大久保シュートとチャンスは作るものの、もともと余裕のコロンビアがリードして完全に余裕の状態ですので、慌てさせたり怖がらせたりするにも足りない感触。後半24分に岡崎に代えて柿谷を投入し、大久保・柿谷の2トップという今日が初めての形にも挑みますが、困ったときの二の矢・三の矢は、一の矢に比べてやはり心もとなかった。決定的な場面がないまま、時間が進み、疲労が蓄積していきます。後半37分のトドメの3点目は、追いかけるチームにいかにもありがちな、ここまでの3試合が生んだ失点だったかもしれません。

↓トドメの3点目を奪ったコロンビアは「最年長出場記録」を狙ってGKモンドラゴンを投入!


モンドラ:「3点目だよ!準備するね」
監督:「よし行こう!記録更新だ」
日本:「うーん、ウチも清武出すか…」

あー、もう絶対勝ったなっていう確信を与えてしまったか…!

悔しいね…!

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コロンビアは記録更新で守備緩めとなるどころか、ハメス・ロドリゲスがさらに1点を追加して突き放すというお祭り騒ぎ。コロンビアサポーターが日本の日の丸「必勝」ハチマキを巻く姿など、最後まで相手の余裕を崩すことはできませんでした。16年ぶりのワールドカップ、これはもう相手を素直に祝福するしかありません。今日は負けたけれど次は勝つ。その気持ちでまた頑張っていくしかないですね…。

↓なお、もう一方のギリシャVSコートジボワール戦ではアディショナルタイムにファンタジックPKでギリシャが勝ち越し、2位を決めました!


コートジさんの無念に比べれば、日本はまだボコられたぶんいいですかね!

コートジさん、ギリシャさん、コロンビアさん、みなさんお疲れ様でした!

端的に言えば、今大会は非常に苦しい…都合の悪い大会でした。気候面であったり、不具合多い設備であったり、街やスタジアムの雰囲気であったり、しぶとさが要求される厳しい舞台でした。それは南米勢がすでに4チーム16強入りを決め、北中米からも2チームが16強入りを決めているという結果にもよく表れています。しかも、まだ2チーム増える可能性もあるわけですから。

そうした不都合を跳ね返せるほどのタフさは、日本にはまだなかった。そこは潔く認めるしかないでしょう。精神面、肉体面、いずれもこの4年間で見せたベストには程遠かった。そして、それを補えるだけの陣容の分厚さもなかった。誰かが悪ければすぐに入れ替えられるほどの駒も、ひとつの手だてが上手くいかないときに切り替えられるBプランも、日本にはまだなかった。ハマればそれなりに強いが、ハマらなければ強くない。ま、当たり前と言えば当たり前ですが、そういうことかと思います。

これで4年間のザックJAPANの戦いも一区切り。この試合を振り返るには少し時間がかかるでしょうが、きっといい話のタネになるはずです。何度も蒸し返し、悔しさをスルメのように噛み締めながら、大切な思い出としていきたいもの。そうした日々を積み重ねる中で、30人くらい欧州CL圏内の選手がいて、ACL優勝圏内のクラブが国内に複数育ち、さまざまなサッカーに触れ、ワールドクラスの選手にもまれ、そこから調子のいい選手だけをピックアップできるような状態になれば、もっといい結果も出るでしょう。「地力」です、国としての。それを身につけるには単純に時間もかかるでしょうから、今までやってきたことをへこたれずにつづけるしかないように思います。

楽しくつづけていけば、またいいこともあるでしょう。

いいことがまた来るまで、止めなければいいだけですから。

悔しさを楽しさに変えることができたら、無敵じゃないですかね。

楽しく悔しがりましょう!

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選手・スタッフ・関係者・ファン・サポーター、みなさんお疲れ様でした!