やっぱり使い放題は「イイ!」LTEよりお得な「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+」に唸った5つの理由

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2014年6月20日、WiMAXやWiMAX2+を展開するUQコミュニケーションズは、新型モバイルWi-Fiルーター「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ NAD11(以下NAD11)」(NECアクセステクニカ製)を発売した。同社唯一のWiMAX2+対応モデルである「Wi-Fi WALKER 2+ HWD14」の発売が昨年10月31日だったため、実に7カ月待っての新機種投入である。

筆者もUQコミュニケーションズのご厚意により評価機を1週間ほど使ってみたが、「ううむ、これなら納得だぞ」と思わせる面がいくつもあった。モバイルマニア(=普段よりモバイル機器を10台近く持ち歩く筆者)も納得な機能を5つほどピックアップしよう。

●これを待っていました!5つの機能とは
その1 ついに5GHz帯へ対応した
素人的にはなんのこっちゃだが、これが実に大きい。通常のモバイルWi-Fiルーターが利用するWi-Fi(無線LAN)の電波帯は2.4GHz帯だが、最近は混んでいる。もうひとつの5GHz帯はまだ空いている。よってNAD11は空いている電波を使える。混んでいないから、みんながWi-Fiを使っていそうな場所でもスイスイである。

その2 ちっちゃいのにバッテリーが持つ
スリムな筐体なのに、バッテリーが持つ。まる1日フルに利用しても大丈夫なぐらい。しかしながら心配であれば、スタンバイモードを利用することで、省電力の待機モードにし、Bluetoothを使いスマホから遠隔起動も可能。大きくないのにバッテリーが持つというギャップ萌えが重要だ。

その3 クレードルが出張時大活躍
別売(正確にはクレードルと本体のセット販売のみ)のクレードルが地味にすごい。クレードル側にLANケーブル差込口があり、出張などでインターネット環境のあるホテルに泊まる際、クレードルへLANケーブルを挿しこむことでNAD11をアクセスポイントとして利用できる。つまり、ホテルの室内がそのまま快適なWi-Fi環境になるのだ。


この穴があると出張時にめちゃくちゃ役立つ


その4 本体でもスマホでも設定可能
本体に小さなディスプレイが付くことにより、簡易的な設定ができる。例えば、使う電波をWiMAX専用にするのか、WiMAX2+も利用可能にするのか、などだ。またスマートフォン向け専用アプリ「NEC WiMAX 2+ Tool for Android」を利用することでスマートフォンにて本格的な設定を行う、バッテリー残量や電波状況、通信量の確認が行える。つまり、パソコンがなくてもあらゆる設定が可能となった。なお、本体側面のボタンは押しやすいとは言えない。設定はスマートフォンやパソコンより行うのが良さそうだ。


このガスの種火を確認できそうな(例えが古くてゴメンナサイ)ディスプレイが良い味出している


その5 やっぱ使い放題は「イイ!」
WiMAX使い放題のUQコミュニケーションズさん、ありがとう。
WiMAXは通信制限なし、WiMAX2+も契約より2年間はキャンペーンにより通信制限なしとしているため、5Gバイト制限や7Gバイト制限といった通信量制限の影響を受けることなく存分に使うことができる。モバイルマニアたるもの、SNSやネットゲーム、なんとなく通信速度測定で忙しいのである。


筆者の環境下(東京都千代田区)ではWiMAX2+で下り平均20Mbpsは必要十分だ


以上、5つの理由により今回発売されたNAD11は待ちに待ったモデルであることがわかるだろう。
モバイルマニアが満足するモデルということは、厳しい目(マニアの目)でチェックされるということと同義かもしれない。わからないものはその道のプロが一押しするものが無難だというアレと同じだ。

●NAD11を買うべき層はコレ!
NAD11がサポートするWiMAX2+は、確実にエリアが広がっているとはいえ、まだ都市部が中心となる。地方エリアの拡充はまだこれからというのが現状だ。対して既存のWiMAXは、比較的多くの地方都市までサポートしている。
このことから、WiMAXとWiMAX2+という2つの通信が使えるNAD11は、WiMAX2+のサポートしている都市部のユーザー、またはWiMAXがサポートされている比較的大きな地方都市のユーザーの人は買っても、現在の機種から変更しても良いだろう。

また、WiMAXならびに(期間限定だが)WiMAX2+が通信制限なし使い放題となっていることから、固定回線のかわりとして契約するという方法も良さそうだ。
インターネット経由で2時間程度の映画を観ると、おおよそ1.5Gバイトほど通信する。月に4本程度観た場合は約6Gバイト。

NTTドコモやKDDIなどといった通信キャリアのパケット定額制は5Gバイトから7Gバイトが主であるため、光などの固定回線かWiMAXでないとすぐに通信速度制限対象となってしまうだろう。また、映画のみならずアプリの更新やファイルのやりとりなどで最近は思いのほか多くの通信が必要になってしまう。
例えば、出張や転勤が多い人や、寮に入る学生などにはメリットがある。固定回線の場合は地域やプランにもよるが、月額5,000円ほどかかるのに対して、WiMAXやWiMAX2+が利用できるNAD11は使い放題で3,696円(税別)(24カ月限定、25カ月以降は4,196円)となる。外出先にも持ち出せるので、比較的良心的な金額と言える。


ストラップホールがあるのもポイント高い


気になる点としては、WiMAX2+使い放題キャンペーンが2年限定であることだ。とはいえ、2年後には周波数帯の帯域も広くなり、エリアも整備されると思われるので、その頃には主流となるWiMAX2+の期間無制限での使い放題サービスの提供に期待したい。
※今回お借りした「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ NAD11」は記事作成用の評価用端末であるため、実際の製品とは違う動きをする場合があります。あらかじめご了承ください。


UQコミュニケーションズ|製品情報


布施 繁樹