コロンビア戦に向け「このチームで絶対に勝てると信じている」と強調する香川真司

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 11対10の数的優位を活かせず、堅守のギリシャを攻めあぐねて最終的にゴールを割れず、勝ち点2を落とした日本代表。グループリーグ2試合が終わって勝ち点1の3位という結果を、一体、誰が予想しただろうか。アルベルト・ザッケローニ監督の不可解采配に、選手たちのコンディションの悪さ、決め手のなさなど、現在の彼らは問題山積だ。それでも試合は待ってくれない。24日のグループリーグ最終戦・コロンビア戦まであと4日。何とか心身ともにコンディションを整えて、逆転16強進出を目指すしかない。

 そんなドロー劇から一夜明けた20日。日本代表はベースキャンプ地・イトゥへ戻り、夕方からトレーニングを行った。選手たちはマットの上でのストレッチからスタート。全員で疲れた体をリカバーするところから練習を始めた。報道陣に公開された15分間はそれだけだったが、選手たちの間で雑談を交わす様子は見られず、張りつめた空気が流れていたという。それだけ現状を深刻に捉えているということだろう。

 実際、ザッケローニ監督の采配がブレているという指摘は日に日に高まっている。長身のギリシャに単純なクロスを多用したり、吉田麻也を2試合連続で前線に上げてパワープレーをするなど、これまでの彼らがトライしなかったことばかりだ。エースナンバー10を背負う香川真司を外したのもそう。どんなに不調でも、これまでは彼の一発やゴール前での鋭さを信じて使い続けてきた。本田圭佑と並ぶ2枚看板を外すというのは、指揮官の中でよほどの迷いがある証明だろう。

 当事者の香川は、「自分の中でも(スタメン落ちは)何パーセントかあると思っていたし、受け止める準備はできていた。そのためにしっかりと準備をした。コートジボワール戦は自分自身、納得していないし、監督ももちろん納得していないと思う。もちろん次の試合の準備はしたけど、あとは監督が決めることなので、尊重することしかできないし、切り替えてしっかり準備するようにしました」と、開き直った心境を口にした。

 外から見たチームは前半はいいリズムでシュートまで持っていくチャンスがあったというが、相手が10人になったことで状況が一変。香川が入った時点では、ゴール前がガッチリ封じられていた。

「10人になって堅かった。ただ、もっと自分の左サイドでボールを持って、そこから崩して(という形)を何回もしつこくやっていければ良かったなという反省はあるけど、それを次の試合に(やりたい)。自分はこのチームで絶対に勝てると信じているし、この4年間、そのためにやってきた。だからこそ、絶対に試合に勝ちたい。そのためには自分の強いメンタリティ、1人1人の強いメンタリティが絶対に次の試合で必要になってくる。チームを勝たせるようにやるだけです」と、彼は改めて攻撃の軸を担う人間としての責任感を自覚したようだった。

 現在のザッケローニ監督のブレ方だと、コロンビア戦もどんな采配が飛び出すか全くわからない。ただ、日本のこれまでの得点源だった香川が先発から外れ、岡崎慎司が2試合続けてシュートゼロというのは尋常な状況ではない。本田も初戦のワールドクラスのゴールで一段とマークが厳しくなっているだけに、今度こそ、香川と岡崎にはやってもらわないといけない。これまで積み重ねてきた攻撃サッカーを貫こうと思うなら、指揮官も選手たちも原点回帰が必要ではないか。とにかく香川には物事を前向きに考えて、良い時の自分を思い出してほしいものだ。

文=元川悦子