香川 先発落ちの覚悟「何%かあった」

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 ギリシャ戦で痛恨のスコアレスドローとなったザックジャパンは、試合翌日午前に試合会場のナタルを出発。チャーター機で約3時間15分かけて合宿地のイトゥに戻り、夕方から冒頭15分間のみ公開で練習を行なった。

 まさかの先発落ちとなったギリシャ戦から一夜。FW香川真司(マンチェスター・U)は「自分の中でも何%かで(先発落ちの可能性が)あると思っていた」と、覚悟していたことを明かした。

 ベンチスタートが分かったのは試合前のミーティングだ。「意図は監督に聞かないと分からないけど、ただ後半に出番があると思っていて、準備していた」という。

 ザックジャパンになってから、負傷以外の理由で香川が先発落ちしたのは昨年11月16日のオランダ戦のみ。ただ、そのときは10月の東欧遠征で2連敗を喫したことで原博実専務理事がアルベルト・ザッケローニ監督に、新戦力の起用を促したという背景があった。

 だが、今回は違った。コートジボワール戦での低パフォーマンスが理由であることは明らかだった。

「(コートジボワール戦では)自分自身、もちろん納得いっていなかったし、監督も満足していなかったと思う。監督が決めることを尊重するしかできないし、気持ちを切り替えてしっかり準備をするようにした」

 香川に出番が訪れたのは後半12分。10人になって守備意識を一層高めていたギリシャに対し、わずかながらスペ―スのあったバイタルエリアを上手く使うことで、23分の大久保嘉人の決定機を演出することには成功した。けれども、結局はそこまで。

「センタリングに入っていく枚数やスピード感、迫力に欠けていた。どうやってチームとして崩していくかが最後まで見つけられなかった」と唇を噛みしめた。

 ただ、コロンビア戦で勝利すれば、コートジボワール対ギリシャの結果次第ながら決勝トーナメント進出の可能性がある。他力であり、しかも、グループ最強のコロンビアに勝利という条件は厳しいが、香川は諦めていない。

「自分はこのチームで勝てると信じているし、この4年間、そのためにやってきた。だからこそ絶対に試合に勝ちたいし、そのためには強いメンタリティーが必要になる。そのメンタリティを持って試合に臨み、チームを勝たせられるようにやりたい」

 香川が乗り越えるべき壁は高い。しかし、志はそれ以上に高い。今度こそ真価を見せる。

(取材・文 矢内由美子)