香川を「温存」したザック「相手が疲れたところでとどめを…」

写真拡大

[6.19 ブラジルW杯C組 日本0-0ギリシャ ナタル]

 ベンチに温存したMF遠藤保仁、FW香川真司を後半から切り、勝負をかける。アルベルト・ザッケローニ監督は試合後の記者会見で香川を先発から外したことについて「戦術的な決定だった」と説明した。

「サイド攻撃をして彼らを疲れさせるという作戦を立てた。だから真ん中からの切り崩しを得意とする香川を温存し、相手が疲れたところで起用し、スペースが空いてきたところでとどめを刺すことを考えていた」

 両サイドにFW大久保嘉人とFW岡崎慎司を起用し、パスを回しながらサイドに展開し、相手を走らせる。相手の運動量が落ちてきたところで遠藤、香川を投入し、ゴールを奪う。しかし、指揮官の意図したとおりにはならなかった。

 ザッケローニ監督は「スピードがなかった」と、無得点に終わった要因を挙げた。「スタートの段階からいつものスピードがなかった。後ろから攻め上がるときもスピードがなく、最後のスプリントにもスピードがなかった。数的優位になってもスピードがないため、スペースを使えず、選手たちの動く範囲も固定され、ダイナミックな展開がまったくなかった」と厳しい表情で言った。

 DF内田篤人は香川のスタメン落ちについて「監督が決めることなので。僕らは何とも思わない」と前置きしたうえで、「彼がベストのプレイヤーだと思っているし、彼にできないなら日本人はだれもできない。途中から入ってくれば、いい影響がある。スタートからベストの11人を出さなければいけないルールはない。今日はたまたま監督が切り札に使ったのかなと思う」と理解を示した。

 DF吉田麻也も「相手を疲労させて、後半にたたみかけるというやり方は間違っていなかった。少しの差で、1点、2点と入っていたと思う。ちょっとアンラッキーだった」と話す。指揮官が大舞台で見せた大胆な采配は、しかし結果に結びつくことはなかった。