川島永嗣 (撮影/岸本勉・PICSPORT)

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「今日は攻撃的に行く中で、アグレッシブにやろうと話をしていました。自分は後ろからチームを支えることしかできないし、その自分の仕事に集中しようと思っていました」

ギリシャ戦は0−0で終わったが、実は負けてもおかしくない試合だった。決定機を決められないと相手にチャンスが巡ってくる。

一瞬のエアポケットが生まれた。ギリシャのキャプテン、カツラニスが退場し日本が数的有利に立った直後の39分、波状攻撃から鋭いシュートが日本ゴールに飛んだのだ。ギリシャの前半唯一のチャンスだったが、決定的なシュート。川島永嗣が横っ飛びで防ぐ。

後半に入り60分、CKからのヘディングシュートもギリギリのセーブでゴールには入れなかった。あとは味方が点を取ってくれるだけ。

「何があっても勝つことがすべて。今日勝てなかったのは残念でした。後ろがやるべきことはやったと思ってはいないし、チームが勝つために自分が止めるだけなので。自分は点を取れなくても味方に声をかけて最後まで自分たちが勝つためにプレーするだけです」

試合中も川島は吠え続けていた。最近のゲームではなくなっていた怒鳴り声がピッチに響いていた。

「自分たちが攻撃的に行くことはいいのだけど、相手が1人少なくなってから守備の意識が疎かになっていたし、みんなが攻撃のことだけを考えると危険な場面が出てくるし。みんながいいテンポで攻撃できるためにも守備が大事なんです」

川島がどんなに頑張っても攻撃陣が決められなければ試合に勝つことはできない。自分の出来が勝負には直結しないGKのジレンマがこの試合にはあったはずだ。それなのに川島は最後まで語気鋭く次の試合について語った。

「いや、まだ可能性は残っています。次に勝てばいいだけだから。僕は諦めが悪いですよ。当たり前じゃないですか!」

川島はまだ折れていない。

【取材・文/森雅史(ナタル)、撮影/岸本勉・PICSPORT】

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