[プレビュー]日本vsギリシャ 生き残りを懸けた崖っ縁の一戦

写真拡大

[6.19 ブラジルW杯C組 日本(日本時間20日7:00)ギリシャ ナタル]

 両チームにとって、生き残りを懸けた一戦となる。日本は初戦でコートジボワールに1-2で逆転負け。ギリシャもコロンビアに0-3の完敗を喫した。2連敗となれば、先に行われるコロンビア対コートジボワールの結果次第でグループリーグ敗退が決まる崖っ縁の状況だ。

 相手の術中にハマり、自分たちが狙いとすることがまったくできなかったコートジボワール戦。選手たちはメンタル面を要因に挙げ、敗戦から良い意味で開き直っている。とはいえ、サッカーは相手がいるスポーツ。いくら自分たちが自分たちのサッカーを追い求めたとしても、相手もそれをさせまいと対策を練ってくる。コートジボワール戦は、まさに相手の“作戦勝ち”とも言える内容だった。

 では、ギリシャ戦でアルベルト・ザッケローニ監督はどんな手を打ってくるのか。選手たちが最も力を出しやすい環境をいかに用意できるのかということが、ギリシャ戦のカギを握ってくる。

 思い切った策も必要だろう。メンバーの入れ替えとして最も現実的なのは、1トップをFW大迫勇也からFW大久保嘉人に代える選択肢だ。長身選手が並ぶギリシャ守備陣に対し、大久保の俊敏性、動き出しの早さ、得点感覚を生かす狙いだ。今大会のFW柿谷曜一朗はスーパーサブ的な起用になるのではないか。

 ボランチも、その対象になる。コートジボワール戦はMF長谷部誠、MF山口蛍という守備を重視した組み合わせだったが、最終ラインに引きずられ、中盤にスペースを空ける要因にもなった。ギリシャ相手であれば、日本がボールを持てる時間帯も増えるはずで、コンディションが万全ではない長谷部に代えてMF遠藤保仁を先発起用する可能性は十分にある。

 右サイドバックではDF内田篤人がコートジボワール戦で好パフォーマンを見せたが、対ギリシャという意味でDF酒井宏樹を抜擢してもおかしくはない。コートジボワール戦でマッチアップしたのは圧倒的なスピードを武器とするFWジェルビーニョだったが、ギリシャの左サイドに入るのはFWゲオルギオス・サマラス(セルティック)とみられ、まったくタイプが異なる。192cmの長身FWへの対策として、より高さのある酒井宏というチョイスはあり得る。

 これらはあくまで対ギリシャを想定した場合の起用法だが、コートジボワール戦からの流れを劇的に変えるべく、もっと大胆に動くのであれば、GKを川島永嗣から西川周作にスイッチする可能性もゼロではない。また、コートジボワール戦ではうまくいかなかったが、遠藤の後半起用は指揮官の中で一つのプランとして確立されている。であれば、思い切ってMF青山敏弘を先発起用し、山口との東アジア杯コンビでダブルボランチをスタートさせる考え方もあるだろう。

 選手たちは「勇気」を持って自分たちのサッカーを出し切る覚悟を固めている。ザッケローニ監督がこの4年間、選手に求め続けてきた「勇気とバランス」。その集大成となるW杯の舞台で、選手同様に、指揮官にもまた「勇気」を持った采配が求められている。

■FIFAランキング

日本 46位

ギリシャ 12位

■対戦成績

日本 1勝

ギリシャ 0勝

■テレビ中継

日本テレビ

(取材・文 西山紘平)