W杯キャスター、ジャニーズ手越祐也のサッカー愛に上田も呆然
 手越祐也(NEWS)のサッカー愛が止まりません。

 コートジボワール戦の前日に日本テレビ系「Going! Sports & News」(毎週土日深夜)にワールドカップメインキャスターとして登場し、番組MCの上田晋也、日本テレビアナウンサーの田中毅とともに現地レシフェから試合直前の様子を伝えていたのですが、のっけからフルスロットルでオーバーヒート。

 上田、田中の両人に入り込む隙を与えず、ハイトーンのマシンガントークで持っているサッカーの知識をあたりかまわずぶちまけていました。

◆止まらないマシンガントークがすごい

 手越はサッカー歴20年らしく、知識も相当なものだと言われています。サッカーを愛する人にとってワールドカップは特別な大会ですし、しかも日本代表の試合が前日に迫っているとあれば気持ちがたかぶるのも無理はありません。

 しかし手越のそれは明らかに尋常ではありませんでした。そのトークは、さながら3倍速で再生したジャパネットたかたの社長。

 手越の講釈は映像が中継からビデオに切り替わってもとどまるところを知りません。スペインVSオランダのハイライトでは、ビデオの音声の上からかまわずにかぶせてくる。

「いやぁ〜、スペインとオランダで1‐5ですよ? ありえないっすよ! うひゃひゃひゃ」

 それだけでは飽き足らず、

「みんなバルセロナ対策で普段からスペース埋めることやってるんっすよ。みんなかなり気をつかってるんですよ。やばいっす!」

 と畳みかける。

 普段から仏頂面の上田の表情がさらに固まります。それでも番組MCとしてわずかな隙を見つけては手越の話を肯定的に受けつつ、自分も興奮が抑えきれないといった風に装いながら何とかクールダウンを試みる。これ以上放置していたら番組が成り立たない。そんな危機感すら漂い始めていました。

◆ジャニ系キャスターにはないスリルに期待!

 手越にこの上田の繊細な配慮が伝わっていたでしょうか。しかし、そんな上田の苦悩を遥かに超えて、あと少しで放送事故といった深刻な顔をする人間が東京のスタジオにいたのです。

 赤星憲広。元阪神タイガースの外野手で、番組の土曜レギュラーです。

 この赤星、野球ファンの間ではキレると大変恐ろしいことで有名です。ヒーローインタビュー中に飛ばされた野次に反応して、マイクで怒鳴り返したことは伝説になっています。そんな赤星の顔が、とてもまずい状態に陥っていたのです。

 固まった上田の顔と同時に画面左上のワイプに映し出された赤星の表情は、完全に冷え切っていました。目はすわり、遠くを見つめるように、口はほんの少し前に突き出ている。「ほほぅ〜、このガキゃてめぇ一人で番組やってるつもりなんかい」。そんな風に見えました。怒りと不快なのを通り越して、透き通った冷静さに達している。人として実に危険な状態です。番組は生放送です。最悪の事態すら頭をよぎりました。

 その後、幸いにも赤星は笑顔を取り戻し、番組は何事もなかったかのように終了しましたが、ここは徳俵いっぱいで手越のがぶり寄りを残したMC上田晋也の必死の相槌が功を奏したといえるでしょう。

 近年ジャニーズ事務所のタレントがキャスターを務める番組が増えています。「NEWS ZERO」の桜井翔、「news every.」の小山慶一郎などは、実に無難に進行役をこなしている。しかしそれならば局のアナウンサーで十分に務まる仕事です。

 レシフェから見せた手越祐也の可能性は、そんな平板な状況に一石を投じるものでした。もちろん、一歩間違えれば大惨事になっていた可能性もある。ゆえにそのスリルがたまらなく、その後行われた日本VSコートジボワールの一戦よりも遥かに手に汗握る戦いを見せてくれたのでした。 <TEXT/沢渡風太>