江蘇省蘇州市で14日早朝、25歳の男性が自室内で死亡しているのが発見された。男性の部屋ではパソコンがつけっぱなしとなっており、パソコンではブラジルで開催中のワールドカップ(W杯)の試合が放送されていたことから、徹夜で試合を観戦したことが男性の死亡につながった可能性があるという。新華社が報じた。(イメージ写真提供:123RF)

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 江蘇省蘇州市で14日早朝、25歳の男性が自室内で死亡しているのが発見された。男性の部屋ではパソコンがつけっぱなしとなっており、パソコンではブラジルで開催中のワールドカップ(W杯)の試合が放送されていたことから、徹夜で試合を観戦したことが男性の死亡につながった可能性があるという。新華社が報じた。

 徹夜での試合観戦が男性の死因の可能性があることについて、記事は専門家の発言として、「節度を守り、体に過度な負担をかけないよう試合観戦してほしい」と呼びかけた。

 W杯の開催地がブラジルであることから、中国では時差の関係上、試合が行われるのは深夜から早朝にかけての時間帯となっている。記事は専門家の声として、「深夜から早朝にかけては人間にとって質の良い睡眠を取ることができる時間帯であり、徹夜で試合観戦すると自律神経の調整機能が崩れ、代謝が悪くなる」と紹介。

 さらに睡眠不足に陥ると動悸や疲れのほか、高血圧症を患う人にとっては心臓や脳の疾患を招く可能性があると指摘。また、サッカーファンは試合観戦時に興奮や緊張といった精神状態になりやすいとし、「興奮状態が長時間続くと心筋梗塞を引き起こす場合もある」と紹介。特にアルコールを摂取しながらの試合観戦はリスクを増大させると論じた。

 中国中央電視台によれば、蘇州市で死亡した25歳の男性のほか、遼寧省大連市では51歳の男性がスペイン-オランダ戦の観戦中に心臓発作で死亡したことが分かっている。サッカー観戦が引き金になって死亡したと考えられる人がいることについて、中国ネット上での反応を見てみると、「応援しているチームが負けてしまったのだろう」、「試合も大事だが、命はもっと大事だ」といった声があった。

 また、「命は大事なものだ。サッカー観戦には命の危険性が伴うことを自覚しなければならない」など、体をいたわりながらW杯観戦を楽しもうと呼びかける声が多く見られた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)