ミドルシュートでチームを助けたいと意気込む山口

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 1年前は憧れでしかなかった夢舞台。W杯デビューとなったコートジボワール戦(1-2)で悔しさを存分に味わうことになったMF山口蛍(C大阪)は、19日のギリシャ戦でその悔しさを晴らすべく、すでに前を向いていた。

 ギリシャの特徴は堅牢な守備だ。185cm以上の屈強な選手が守備ブロックをつくって中を固め、GKに仕事をさせないというほどに固い守りを見せている。

 W杯欧州予選では12試合中10試合で無失点というすさまじいまでの守備力。初戦のコロンビア戦では3失点したが、それには展開的な不運もあった。攻撃のタレントがそろっている日本代表とて、ギリシャの守りを崩すのは簡単ではない。それは昨年10月のセルビア戦で無得点に終わったことからも明らかだ。

 引いた相手に対しての攻撃セオリーの一つとして有効なのがミドルシュート。山口は「攻撃参加の意欲はある。僕らボランチが点を取ったりするとチームも楽になると思う。シュートのチャンスがあれば、もちろん狙っていこうと思っている」と力強く言った。

 守備力を最大の持ち味としている山口だが、「コートジボワール戦でももっと攻撃参加したかった」というのが本音だ。しかし、前半は相手のボランチがCBの近くまで落ちてボール回しを行っていたことでFW大迫勇也とFW本田圭佑の2人で相手4人を見るような形に。また、自身は「ヤヤ・トゥレに意識がいきすぎてラインが下がりすぎた」といい、攻撃に関わる回数が極端に少なかった。相手ボールの際の走行距離は両チームを通じて一番多く、いかに山口が守備に追われていたかが分かる。その結果、山口のシュートは後半6分のミドルシュート1本だけに終わり、チームとしても7本しかシュートがなかった。

 初戦の反省を生かし、ボランチの位置からも積極的にゴールを狙う。そうすれば相手のDFラインを上げることにつながり、日本のFWにはスペースが与えられることになる。

「もっと自分たちの良さを出したい。もちろん勝つしかない」。そのためのミドルシュート。山口の思い切りに期待だ。

(取材・文 矢内由美子)