年初からの日本株の値動きは、好調とはいいがたい展開が続いている。全体相場を見ても、さらに上値を終えるような材料はなかなか見つからない。そうした中で短期急騰が狙える、上がる株はどこにあるのか。カブ知恵代表・藤井英敏氏が大化け期待の3銘柄をピックアップした。

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 日経平均株価に大きな上昇が望みにくい以上、投資戦略を立てる場合、指数寄与度の高い大型株は避けるのが賢明といえる。

 そこで注目したいのが、やはり小型株。なかでも材料性があって、世界中の消費者に求められていたり、有望な業界に商品やサービスを供給していたりするような成長期待が持てるものに目を向けたい。

 加えていえば、NISA(少額投資非課税制度)の投資先として上位に組み入れられているような誰もが知っている銘柄ではなく、リーマン・ショックや東日本大震災を経ても生き残ってきたようなプロやセミプロの個人投資家が注目するような銘柄の方が、大きな値動きが望めるに違いない。

 そのような銘柄を探すために、上場全銘柄のなかから、次の2つの条件でスクリーニングをした。

【1】時価総額が50億〜1000億円という小型株
【2】過去60日間の値動きが年率換算50%以上というボラティリティ(値動き幅)の高い銘柄

 さらに事業内容や成長性を精査してランキングし、10万円程度で買える大化け株のトップ3を厳選した。

 まず1位は、指紋認証を手がけるディー・ディー・エス(東証マザーズ・3782)だ。昨今の情報漏洩事件ではなりすましが目立ち、情報セキュリティの世界ではパスワード認証をはじめとする「記憶」による認証から、なりすましの難しい指紋認証に代表される「生体認証」へとシフトしつつある。すでに『iPhone5s』に指紋認証機能が搭載されたように、今後はスマホやタブレットで導入が進むのは必至だろう。

 特に同社は日米で特許を取得している技術力もさることながら、第三者割当増資によって財務内容が改善したことも大きい。足元の業績も、今期(2014年12月期)は前期比75.5%増という大幅な増収によって、黒字転換の見通しだ。財務内容、収益ともに劇的な改善が見込めるため、株価は年内に3000円を目指すような大化けも期待できるだろう。

 続いて2位は、日本通信(ジャスダック・9424)。同社は、NTTドコモなどから回線を借り受けてサービスを提供するMVNO(仮想移動体通信事業者)の先駆者にして国内最大手。これまでは種まきに追われてきたが、同社のサービスを使った格安スマホがイオンで販売されるなど、ここにきてようやく果実を収穫できる体制が整ってきている。業績への貢献が鮮明になるにつれ、株価は年内に3倍となってもおかしくない。

 3位はUBIC(マザーズ・2158)。同社は、国際的な訴訟リスクに備えて企業の電子データの証拠保全や調査・分析を行なうeディスカバリ事業(電子証拠開示支援事業)などを手がける。

 今年3月には、世界に先駆けて人工知能応用技術で情報漏洩などを予兆させる電子メールを監査する製品の開発を発表。足元の業績はそれほどよくないが、この材料を手がかりに前期(2014年3月期)でボトムアウトして今後の業績向上に弾みをつけることが期待される。また、米ナスダックにも上場しているため、米国での知名度アップに伴って外国人投資家の買いが進めば、株価は年内に1200円台も視野に入る。

※マネーポスト2014年夏号