前半はパットが入らずスコアメイクに苦しんだ(撮影:米山聡明)

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<サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 2日目◇13日◇六甲国際ゴルフ倶楽部(6,511ヤード・パー72)>
 未完の大器がバックナインに覚醒した。元プロ野球選手の工藤公康氏を父に持つ工藤遥加が5バーディ・ノーボギーの“67”をマーク。後半9ホールだけで5バーディを奪う大爆発で首位と2打差の単独2位に浮上した。
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 トータル1アンダー18位タイからスタートした工藤だが、前半は「パットのタッチが強かった」とチャンスをものにすることができない。さらに8番ホールではセカンドショットをショートさせるミスから6メートルのパーパットを残すピンチを招いたが、これを何とかパーセーブ。前半は耐えるゴルフを展開して、スタート時と同じ1アンダーのまま後半のプレーに入った。
 流れが変わったのは11番ホールだ。ティショットをピン上5メートルにつけた工藤は、下りのバーディトライを弱めのタッチでストローク。これがジャストタッチでカップに沈み、この日最初のバーディを記録。このバーディによってグリーンのタッチをつかんだ工藤は前半の鬱憤を晴らすかのように、後半だけで5バーディを奪取。瞬く間にリーダーズボードを駆け上がり、決勝ラウンドを前に優勝戦線に浮上した。
 この日はアイアンショットの絶妙な距離感も光った。後半に入ってからは風が強さを増してきたが、これを読み切り「うまく風に乗せてピンに絡みだした」。12番ホール以降に奪った4つのバーディはいずれも1メートル以内。「楽にバーディが取れました」と全てがうまく噛み合った。
 工藤の猛チャージを生んだのはメンタル面での変化だ。工藤は今季、QTランク34位の資格で国内女子ツアーに参戦しているが、「開幕からずっと下ばかりを見てて…」と常にカットラインを意識してプレーしてきた。しかし、それは工藤の可能性をしぼめるだけだった。
 「下を気にしてもしょうがなかったし、それを直したら楽にできるようになってきました」。予選通過ではなく、さらなる上位進出を。下ばかりを向いてきた視線が上を向いたことで、工藤の持つ高いポテンシャルが生きてきた。「明日は緊張すると思うけど頑張りたい」。最終組で迎える明日のラウンドでは、予選ラウンドとは違った緊張感に襲われるだろう。しかし、覚醒した工藤は上だけを向いて突き進む。
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