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春から一気に夏のような暑さになったかと思えば梅雨に入り、急激な気候の変化に体がちょっとついていかない……という方もいるのでは? そんななか、体や心の疲れを吹っ飛ばしてくれそうな現在公開中の映画『ラスト・ベガス』が評判上々だ。

主人公は4人のアラサーならぬ、アラフォーでもアラフィフでもない、なんとアラセブ(70代)の男たち。しかも、その4人を演じるのは、ロバート・デ・ニーロ(『グッドフェローズ』)、マイケル・ダグラス(『ウォール街』)、モーガン・フリーマン(『ミリオンダラーベイビー』)、ケヴィン・クライン(『ワンダとダイヤと優しい奴ら』)という豪華すぎる面々。製作費の半分以上、ギャラなのでは!?という心配はともかく、まずはストーリーをご紹介したい。

ストーリー


少年時代、大の仲良しだったビリー(マイケル・ダグラス)、パディ(ロバート・デ・ニーロ)、アーチー(モーガン・フリーマン)、サム(ケヴィン・クライン)は、今や、住む場所や境遇もバラバラ。世間では”おじいちゃん”と呼ばれる年齢になってしまった。

ある日、仲間内で唯一独身を貫いていたビリーが若い恋人と結婚することになり、挙式のためにラスベガスに全員集合することに。

久しぶりに出会った彼らは意気投合、独身最後のバチェラー・パーティへとますます気合が入るが、パディだけは浮かない顔。かつてのビリーとの確執を忘れられずにいたからだ。度々、ビリーにくってかかるパディ。その様子を見守るサムとアーチー。果たして、彼ら4人の友情は58年前に戻ることができるのか!? そして、バチェラー・パーティでは一体何が起こるのか!?

ハリウッド・レジェンド4人、初競演にしてコメディ!


デ・ニーロ、ダグラス、フリーマン、クラインが初競演と聞いただけで、映画ファンなら『見てみたい!』と思う方は多いだろう。いや、映画にそこまで詳しくないという方も、「さすがにこの4人なら見たい!」と思わせるような面々である。

現在もなお、第一線で活躍、それぞれが主役で映画が作れてしまうレジェンド達は、4人合わせてアカデミー賞ノミネート回数15回、うち受賞6回。出演作品の興行収入は合わせておよそ160億ドル(!)という、まさに”レジェンド”にふさわしい実績。にも関わらず、本作での4人の役柄と言ったら……ちょっぴり情けない感じなのである(笑)。

友人のお葬式で何を思ったか、孫くらいの年下の恋人にその場でプロポーズするビリー。頑固で、亡くなった妻に未練タラタラのパディ、息子の過保護な介護にウンザリしているアーサー、妻に旅先でのアヴァンチュールを許してもらってウハウハしているサム。彼らがこんな役柄で面白くない訳がないと思いきや、さすがはレジェンド、楽しいだけじゃない。長年生きてきたからこその四者四様の人間ドラマが垣間見れ、人生の葛藤や苦悩が浮き彫りになる。そこで発する彼らのセリフにホロリときたり、じーんとしたり。そんなふとしたシーンでさえ、名作の輝きを放っているのだ。

今のラスベガスも堪能して!


手がけたのは『クール・ランニング』や『ナショナル・トレジャー』などのジョン・タートルループ監督。舞台となるラスベガスでは、ネオン博物館、ベラージオやミラージュ、フリーモント・ストリート、マッカラン国際空港、アリアリゾート&カジノなどで撮影を敢行。主人公たちが宿泊やパーティをする会場にはアリアリゾートが使われたそう。また、シルク・ドゥ・ソレイユの『ザルカナ』のパフォーマーを出演させたり、カジノのシーンでは本物のブラックジャックのディーラーを登場させたりと、観客の私たちも今のラスベガスを満喫することができる。

■さいごに
男たちがラスベガスでバチェラー・パーティと言えば、『ハングオーバー』を思い浮かべる方も多いだろう。が、このオヤジ達はあそこまでハチャメチャなことはしないのでご安心を……とはいえ、かなり弾けます(笑)。4人の会話や、大はしゃぎなオヤジ達が引き起こす数々の行動に何度も笑わせられるが、パーティ当日、スーツをビシッと決めて会場に現れるシーンは圧巻。そのオーラに彼らがオスカー俳優だということを改めて認識させられる。

つくづく筆者は本作が”コメディ”で良かったと思った。もし、サスペンスや戦争映画、感動超大作だったら、重たすぎて、濃すぎて、鑑賞後にヘロヘロになってしまうに違いない。ストーリーはいたってシンプル。奇をてらった展開はないのだが、その分、デ・ニーロが鏡に向かってボクシングのポーズを決めるシーンにグッと来たり、彼らのかつての作品を思い起こしながら見るのも楽しい。

演じたレジェント達は、リラックスして撮影を楽しんでいたのがスクリーンからも伝わってくるし、彼らが演じた“まだまだ人生を謳歌(おうか)しようとするオヤジ達”からは、心も体も元気になれそうなエネルギーがもらえる。そして、人生を輝かせてくれるのは、今を楽しもうと思う気持ちと愛、そして、いくつになってもバカなことをし合える友人たちだと教えてくれる。
梅雨のさなか、どんよりとした気分になりそうな時は、思いきりリラックスしながら本作を見て、そんな気分を吹き飛ばして欲しい。
(mic)

『ラスト・ベガス』は絶賛上映中。