クローゼのW杯記録更新は嫌? ロナウド氏の発言がドイツで波紋

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 ブラジル・ワールドカップに臨むドイツ代表の中で、最年長選手であるFWミロスラフ・クローゼ。全盛期に比べると体のキレは衰えているが、6日におこなわれた親善試合アルメニア戦で代表通算69得点目を記録。同代表歴代最多得点で首位タイに並んでいたゲルト・ミュラーを突き離し、単独トップに躍り出た。

 そんな彼は今大会でもう1つの偉業に挑む。ワールドカップ通算最多得点という大記録だ。

 現在の記録保持者は、FIFA最優秀選手賞を3度、バロンドールを2度受賞(※現在はFIFAバロンドールとして両賞が統合)した元ブラジル代表の“怪物”ロナウド氏で15得点だが、クローゼもそれに肉薄する14得点を挙げている。

 そのため、ロナウドの祖国ブラジルの地で、クローゼが彼に追いつき、そして追い越す可能性は十分にあるのだ。

 ロナウドもその危機を感じているのだろう。大衆紙『ビルト』によると現地時間8日夜、ドイツ代表がガーナ代表と対戦するブラジル北東部の町フォルタレザで開かれたファンフェスタに来賓として出席したかつての“怪物”は舞台上で、客席に向かってクローゼに対する敵意を話したという。

「あなたたちが持っているエネルギーに私は賭けたい。そのエネルギーとは、ドイツとクローゼに敵対するエネルギーだ」

 また、それから遡ること2日、ブラジル最大の放送局『ヘジ・グローボ』で中継されたドイツ代表対アルメニア代表の試合に、コメンテーターとしてスタジオ出演したロナウドは、攻撃の要MFマルコ・ロイスの負傷を見て、「クローゼじゃないの?」という本気ともジョークともとれる発言をしたそうだ。

 同紙は「記録を守るためなら、ロナウドはありとあらゆる手段を使うようだ。しかしクローゼロナウドを黙らせる時は来るだろう。クローゼには、グループリーグ初戦の対ポルトガルで2ゴールを決めてほしい!」と記事を結んでいる。