もしiPhoneを紛失したら 「iPhoneを探す」が使えない時の探し方

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ケータイやスマホは、いまや側にあって当たり前のデバイス。家に置き忘れただけでもテンションが下がってしまいがち。うっかり充電器を出先に置き忘れただけでプチパニックだ。重度ではないとしても、依存症云々と言われても仕方がない。そんなスマホを落としてしまったら? 一気にこの世の終わりだ。大丈夫、アプリで探せるじゃんって? いえいえ、そうとばかりはいかないことも……。

◎アプリで探せるのは電源が入っている間だけ
本稿ではiPhoneを落としてしまったらどうなるかを検証したい。そう事実、筆者は半年前にiPhoneを落としたことがある。飲んだ帰りによく知らない路線のよく知らない駅で降りてしまい、iPhoneの地図アプリ片手にさまよっていて転んだらしい。あきらめてタクシーに乗り込んだときにはもう手元にも鞄にもiPhoneはなかった。

もちろんiPhone本体の「iPhoneを探す機能」はオンにしていた。自宅Macに「iPhoneを探す」アプリも入れていた。しかし悲しいかな。翌日目覚めたときには電話をかけても非情なアナウンス、すでにiPhone本体のバッテリーは切れていたのだ。「iPhoneを探す」アプリでは電源が切れる直前の最後の位置情報は表示されるが、知らない街にそれだけで探しにいけるものではない。既に何時間経っていると思う?

あきらめてショップに何かできることはないかと駆け込み、とりあえずSIMを停止。残念ながらショップでもできることはないとのこと。ただキャリアの方によると、落とし物で警察に届けられると戻ってくることがあると聞き、紛失の手続きを行った。

◎意外とアナログな仕組みで戻ってくる
半ばあきらめていた。が、それから3日もしないうちに、携帯キャリアから封書が届いた。幸いなことに警察署に落とし物で届いたという。

こうした携帯電話・スマートフォンの落とし物が届けられた場合、、デバイス側の端末固有番号からどのキャリアの機器であるかを割り出し、キャリア側に問い合わせがいくという仕組みなのだ。当然、キャリアはその端末固有番号を持つべき人の情報を持っている。そこでキャリア側は、○○署に保管されているのでXX日までに受け取りにいけば返してもらうことができる旨の書類を契約者に送る。警察署ではキャリアからの書類を見せ、本人確認さえできれば問題なく返してくれるというわけだ。そして筆者のiPhoneも無事に戻った。

端末固有番号がデバイスごとにあることは想像できても、落とし物確認で警察がそれをチェックするとは思っていなかった。しかし、こうした携帯電話機の固有番号あるいは製造番号(キャリアによって言い方が異なる)は、不正に入手された携帯電話機が犯罪に利用されることを防ぐ際にも使われているというから納得。

教訓は必ずパスコードでロックしておくこと。ロックされておらず、起動できてしまえば、SIMを止めていたとしてもいくらでも使われてしまう可能性がある。そうなると不正使用制限がされたとしても、拾得者によって警察署にiPhoneが届けられる可能性はかぎりなく低くなるだろう。

大切なことはテクノロジーを過信しないこと。iPhoneを探す機能があるから、と慢心してはいけない。iPhoneのバッテリー充電は何しろすぐに切れる。もっとも、一番の教訓は「そこまで飲むな」かもしれないが。


大内 孝子