会場に展示されたサンペイさんによる「平凡パンチ」の表紙絵。

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朝日新聞に26年半にわたって「フジ三太郎」を連載した漫画家サトウサンペイさんの作品と作家人生を振り返る「サトウサンペイの世界−四コマで切り取る昭和−」が2014年5月26日から母校の京都工芸繊維大の美術工芸資料館で開催中だ。作品の原画や資料、写真など約400点が展示されている。6月8日には「ユーモアとウイットと風刺」と題し、記念の講演会も開かれた。

作品の下書きも展示

会場の京都工芸繊維大は、市営地下鉄烏丸線松ヶ崎駅から徒歩で8分ほど。京都郊外の静かな住宅街の一角にある。

展示は4つの部屋に分かれている。最初の展示室では、少年のころから大学時代、さらに卒業後に就職した大丸宣伝部時代の写真や資料を見ることができる。大丸時代に実際にサンペイさんがつくった「心斎橋で逢いましょう」というコピーの広告作品も掲示されている。「有楽町で逢いましょう」が流行る1年前のものだという。漫画家としてスタートしたばかりのころ「大阪新聞」「関西新聞」などに掲載された、初期の珍しい作品も集められている。

中心となるのが第二展示室。「フジ三太郎と昭和」というテーマで「フジ三太郎」の作品約150点が並べられ、それぞれから昭和を振り返る形になっている。ノートに描いた下書きも、実際の作品と対比させながら多数公開されており、四コマ漫画創造の過程も知ることができる。

絶妙トークに会場も笑いに包まれる

第四展示室では「平凡パンチ」の表紙絵も。1983年から1年間、サンペイさんが担当していた。週刊朝日連載の「夕日くん」の原画も多数展示され、これらのカラー作品からはサンペイさんの「色づかい」の魅力も堪能できる。週刊朝日の昭和43年4月26日号での、長谷川町子さんとの貴重な対談もパネルで紹介されている。

8日の記念講演会は大学構内の60周年記念館で開かれた。立ち見も出る大盛況となり、ユーモアを込めて学生時代の思い出話などを語るサンペイさんの絶妙トークに、会場は何度も笑いに包まれた。講演の後、同大の古山正雄学長との対談も行われた。

またAKBの総選挙にあやかって、6月7日までに会場で展示を見た人たちへのアンケートによる「フジ三太郎作品総選挙」の中間発表もあり、1位には平成3年9月30日の最終回の作品、2位には昭和56年4月28日の「マザー・テレサ」、3位には昭和61年11月25日の「ぼけてやる」が選ばれた。

展覧会は8月9日まで。一般200円。日曜・祝日休館。問い合わせは同資料館(電話075・724・7924)