「弱い自分」を「リトル本田」が励まし、支え、打ち負かす本田△圭佑さんの生き方を学び大いに元気が出た件。
心の中にリトルを育てよう!

僕などはこの通りのフワーッとした人間で、仕事=給料と考えているタイプでして、会社においては特に役に立つ感じでもありません。昨日なども「勤務態度が悪い」「協調性がない」「言われたことしかやらない」などの至極ごもっともな指摘をいただき、反省する姿勢を見せてきたところ。確かにおっしゃる通りですので、言い返す言葉もなく、僕は神妙な顔でマンジリとその言葉を聞き流していました。

いい機会だったので僕は、かねがね温めてきた腹案を提示してみたのです。僕のやる気が出ないのはマネジメント側の問題である。やる気を引き出せない監督はいらないんだよ。ここに妙案がある。「僕のやる気を出す担当者」を専任でつけるのだ。「23歳女子、上智卒、スポーツ好き、社交的、甘え上手、ショートカット、丸顔」の秘書をつけてくれ。その娘が「せんぱーい、もう8時ですよ。起きてくださいっ」「先輩ならきっと出来ます!私、信じてます!」「資料は私がササッと作っておきますね」「時間が空いたら…週末は泊りがけで万博行きませんか?」など、僕のサポートをするのである。そうすれば、僕の能力も今の1.5倍は発揮されるだろう…と。

余計怒られました…。

こうなれば、自分でそういう秘書を作るしかない。そのためには、半年前に発見した秘策「心の中のリトルに聞く」を発展させ、リトルを具現化していくしかありません。かの有名な本田△圭佑さんの心の中には、「リトル本田」なる妖精が棲んでいるらしいのですが、単なる比喩的表現としてではなくスタンド並みに具現化した別人格として「リトル」を育てていく。そして、有能な秘書として働かせる。これなら、僕らももっと生きやすくなるのではないでしょうか。

思うに、僕は全部を自分で受け止めてしまうので、心が荒んでいたのかもしれません。もし心に担当分けがあれば。たとえば、「来年は売上倍増して見せますよ」と啖呵を切ってやっぱりできなかった場合、普通の感覚だと少し恥ずかしいですよね。でも、啖呵を切るのはリトルの担当で、実際にやるのが自分だとしたら。自分はリトルの啖呵を「おいおい、何言うてんねん」と驚きながら聞き、リトルの名誉を守るため「やらなしゃーないな」と奮起し、よしんば目標を達成できなかった場合もリトルに対して「無茶やで」と苦言すればいい。これは精神的にもとてもいい具合な感じがします。

そしてリトルは落ち込む自分に対して「でも、お前成長してるやん」「結果は出てないけど、もがいてるやん」「絶対にこの苦しみはプラスになるはずや」とポジティブに囁きかける。リトルがプレッシャーをかけ、リトルが励まし、リトルが代理人のように成果を喧伝する。

そういう形で役割分担すれば、僕も今よりは前向きに生きられるのではないかと思うのです。もちろん理想的には「23歳女子、上智卒、スポーツ好き、社交的、甘え上手、ショートカット、丸顔、酔うと大胆になる」がいいですよ。でも、会社はそれを拒むのです。拒むのであれば自給自足するしかない。リトル本田ほどに完成度が高いものを生めるかはわかりませんが、僕もリトルを育てていこうと思うのです。

ということで、リトルと本体の絶妙な相互互恵関係について、6月2日・9日にNHKで放映された「プロフェッショナルの流儀 本田圭佑スペシャル2014」からチェックしていきましょう。

◆今後、休日出勤の可否はリトルに聞いてくれ!答えはいつも「ノー」だが!

本田△さんは今季決していいシーズンを過ごしてはきませんでした。移籍したACミランでは攻撃的な役割を期待されながら、リーグ戦では1ゴール止まり。手の平を高速で回転させるイタリアのメディア・ファンからも「シャツ売り野郎」的なバッシングを浴びてきました。僕がその立場ならとても耐えられないレベルの罵詈雑言。さすがの本田△さんでもキツイだろう。そう思っていました。

しかし、実際キツかったことはキツかったようなのですが、そんなときリトルがスーッと出てきてケアしてくれるナイスコンビネーションがあったようなのです。このやり方、学ばない手はありません。

↓リトル本田は「ACミランに行け」と背中を押してくれる存在!


本体:「どこでプレーしたい?」
リトル:「ミランやな」
本体:「めっちゃプレッシャーかかるで」
リトル:「何ビビってんねん、夢に向かって走れや」
リトル:「背番号10もありがたくもらうぞ」
リトル:「プレッシャーを跳ね返してこそ男や」
本体:「おっ、おう…」

リトルが強力に主張する感じにすれば、本体がビビる必要はない!

こういう感じになるのが理想です!

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感想(3件)



前後編分割となった本田△さんの「プロフェッショナルの流儀」。その前編で僕はある違和感を覚えます。本田△さんが練習の終わりに「ゴールの枠に3回連続シュートを当てるまで帰らない」というメニューをこなしているときのこと。本田△さんの口からは、自分を鼓舞し、激励するかのような言葉があふれ出ていました。まるで、それは誰かと会話でもするかのように。

↓本田△さんは自分で自分を励ましながら練習に臨む!
本田△:「よっしゃ恒例のやるよ、恒例の」

本田△:「やらなあかんよ」

本田△:「よっしゃ、今日もやるよ」

本田△:「3本連続で当てるまで帰らんよ」

(1本目はスコーンと外す)

本田△:「終わる気ある?終わらせる気(ある?)」

本田△:「終わらせろよしっかり」

(またもスコーンと外す)

本田△:「あかんよ、集中できてないよ?疲れてるか?」

(いいシュートがつづくも、惜しくも3本連続はならず)

本田△:「うっわー」

本田△:「アカンアカン、こんなんで1回1回一喜一憂したらアカンよ」

(またもシュートは外れる)

本田△:「何で右に外すの?外すんじゃない」

(枠上に大きく外す)

本田△:「でかいねん、ボケ!」

本田△:「集中!」

本田△:「折れるな、折れるな、折れるな」

(40分経過、シュートは170本を超える)

本田△:「来た!」

本田△:「うっわー」

(じょじょに大外れが目立ち始める)

本田△:「ゴメンゴメンゴメンゴメン」

本田△:「でもコッチも必死やねん」

本田△:「今までどんだけ蹴ってきたか」

本田△:「ポスト、バーが見えにくくなってきてまうけど」

(結局213本蹴ったところでクリア)

夜の公園にこの人物がいたら、とりあえず通報せずにはいられない!

しかし、リトルが励まし、本田△が一喜一憂していると考えれば、会話が成立している!

落ち込む自分と、励ます自分。一喜一憂しながらうねうねと浮き沈みする自分を、変わらぬ高みから見つめている自分がいたなら。高みにいる自分はいつも変わらず「世界一のサッカー選手になりたい、と言うよりなる」と言いつづけていたなら。外から自分を見つめ、決して折れないリトルを残しておくこと。それを傷つきやすい自分と切り離しておくこと。本田△さんがそういうつもりかは知りませんが、そう意識しておくことで、随分と自分本体は救われるような気がします。

ノートなどに言葉を残しておくのもよいでしょう。調子のいい日につづった自分の言葉、自分の自信、自分の意志は、調子の悪い日に「リトル」として機能するはず。1年前に「俺は最強だ」とつづったときの記憶が言葉として残されていたら、将来の苦しい日に役立つかもしれない。それがノートなど必要なくなり、いつも心のどこかに棲むようになったなら。「心の中のリトル」が自分本体と別に動き出したら、自分をくじけさせることは極めて難しくなるでしょう。

↓本田△さんは毎日「弱い自分を打ち負かす」しているそうです!
本田△:「常に最初は弱い自分を倒すところから始まるんで」

本田△:「弱い自分が日常から現れない日はないです」

本田△:「どんな練習をやってても、一生懸命やる練習であれば」

本田△:「弱い自分は毎日出ます」

本田△:「だから解決されることはないですよ」

本田△:「そういう毎日の弱い自分と向き合って、初めて」

本田△:「信念がちょっとずつ太くなっていくんですよね」


本田△:「それとの格闘をやらないことには」

本田△:「強い信念というのも磨かれてこないですから」

弱い自分を倒すのは誰…?

それは強い自分「リトル」でしょ!

自分の弱さと向き合うことは、誰しもあるでしょう。しかし、自分本体=弱い自分だった場合、弱い自分の1票で行動が決まってしまう。もしそのとき、強い自分が別箇存在していたら、最低でも引き分けに持ち込める。そして議論を尽くし、弱い自分を打ち負かすことができたら、強い自分の意志に基づいた行動になる。その日々の積み重ね、勝利が、自分本体を「強い自分」に近づけていく。自己啓発本などで目標を手帳に書くのを推奨したりするのも、「強い自分」をキープし、育てる方法なのではないか。その道の一流ブリーダーの言葉に、僕はそんなことを思うのです。

9日放送の後編でも、そうした分割感は見受けられます。「おもちゃの兵隊」「役立たず」などと書き立てる新聞を見て、気分はよくないものの、嬉しいと感じる部分もあると語った本田△さん。「1試合2試合ダメなだけで叩かれる。どんだけ俺に対する期待は高いんだ」と逆向きからポジティブに受け止めていたというのです。まさにこれなども、「リトル」が受け止めたからこそのポジティブシンキングでしょう。

↓しかし、それでも罵倒の嵐の中にいれば「弱い自分」は首をもたげてくる!そのたびに自問自答で「弱い自分」をねじ伏せるのだ!
本田△:「(チームを)出たいというか」

本田△:「出るのも選択肢のひとつかもって、正直考えたことがあります」

本田△:「いやー、やはり状況が状況だったっていうこともありますし」

本田△:「自分のことを理解してもらえないのであれば」

本田△:「出るというのもひとつかなとは考えたことがあります」

本田△:「ただ、そこで自問自答が始まるのが本田圭佑なので(笑)」


本田△:「もうひとりの本田圭佑が『それは違う』と言い始めるわけです」

本田△:「『お前は逃げている』と」

本田△:「『今まではそうじゃなかっただろ』と」

本田△:「自分自身にある責任だと思いますよ」

本田△:「当然ながら僕はこの10番を選んだことに対しての責任はあると思ってます」

本田△:「それは、この格好いい番号をつけたい、とは別の要素だと思うんです」

本田△:「大人だからこそ発生する責任だと思うんです」

本田△:「無責任なことはやっぱりしたくないし」

自分の中の「強い自分」もう何年も見かけてないな…。

「強い自分」が今の僕を見たら、何と言うだろう…。

そう考えると、このまま燻ってはいられない気がする!

↓大失敗でチャンスを逃した場合も、心にリトルがいればそれを笑い飛ばす余裕も出てくる!
本田△:「(チャンスで力むのは)自然現象だと思うんですよ」

本田△:「(ゴールを)取りたいがゆえの力みって」

本田△:「だって取りたいわけですから」

本田△:「その想いが強ければ強いほど力むと思うんです」

本田△:「だから、力みたくなければ(ゴールは)必要ないと思う方がいいわけですよね」

本田△:「それは違うと思っているんで」

本田△:「別に逃げたいわけじゃないんで」

本田△:「批判をされたくなければ、移籍をしないほうがいいわけです」

本田△:「ええ、批判されに行っているんです。あえて言うなら」

本田△:「力みに行っているんです」

本田△:「イコール、それだけ欲しいんだというのを自分で再確認できているんです」

本田△:「だから、いいんです」

本田△:「それだったら、もっとチャンスに顔出して」

本田△:「シュート10本打ったらいいと」

本田△:「あれが10本あったら1点は入るだろうと」

本田△:「そんなぐらいの感覚です」

本田△:「僕はバロテッリのパスを外しましたけど」

本田△:「結構自分の中では心で笑っていたんです」

本田△:「『これ外すか?!ホンダ』って」

本田△:「みんな俺がすごい泣きそうになっていると思ってたかもしれないですけど」

本田△:「結構冷静でした」

本田△:「だって冷静な時間ありましたから」

本田△:「ボールもちょっと跳ねてたんすよ」

本田△:「マリオ(バロテッリ)に言ったんですよ」

本田△:「『お前ゴール嫌いか』って言ってきたんで『いやお前パスちゃんとゴロで出せ』って」

<話題となっている場面動画(4分頃から)>


リトル有能だな!

これは結構落ち込みそうだけど、逆にバロテッリに一言注文つけるとは!

これぐらいでないと、生きてなんかいけない!

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他人が「俺のことを誰も理解してくれない」「誰もわかってくれない」「批判ばっかり」と愚痴っていたら、まず間違いなく「お前が自分で説明しろ」と頭をピシャンとやるもの。しかし、自分がその立場だとウジウジしてしまいがち。本田△さんは自分を自分でピシャンとやれる。そして、必要があればどんなミスのあとでも相手に注文をつける。それが「リトル」の担当であるからこそ、ある意味他人事のように客観的に動けるのではないでしょうか。

ときに発言がブレたり、弱気になったりすることもあるかもしれませんが、それは担当者が変わっているだけで、最終的に「リトル」が出てくれば最強の自分に戻る。本田△さんはそうやって逆境を乗り越えてきた。僕らも同じように「リトル」のチカラを使いこなせば、ACミランには行けなくても、自分なりに強く生きることはできるかもしれませんよね。

↓うだつの上がらないサラリーマンに対しても、本田△さんは自分のやり方でアドバイスしてくれているぞ!
本田△:「僕が疑いながらプレーしているときは、上手く行ってないんでしょうね物事が」

本田△:「だから監督の部屋をノックするわけですよ」

本田△:「その疑いを晴らしたいから」

本田△:「それはどの社会も…サラリーマンだろうが、どこの組織だろうが一緒だと思うんですよね」

本田△:「上司のやっていることをダウトしていると」

本田△:「どうしても生産性が上がらない」

本田△:「それをクリアにするためにはコミュニケーションを図って」

本田△:「自分が納得する以外ないわけですよ」

本田△:「だってクリアになってないわけですからね」

本田△:「そのまま働いてても何のためにもならない。自分のためにもならないし、会社のためにもならないし、チームのためにもならないわけですよ」

ウダウダしていないで踏み出せ!

「強い自分」が「弱い自分」を蹴り飛ばせ!

そういうことですね!

そして本田△さん…正確に言えば「リトル本田」は語ります。「たとえば動物をポーンと水に放り込んだら、泳ぐだろう」「泳がなければ死ぬもん」「死にもの狂いで頑張れば人間何とかなる」と。そのポーンと水に放り込むのが難しい。難しいけれど、自分本体と別にリトルがいれば、リトルが自分を水に放り込んでくれる。

そして「ライオンと格闘するわけでも、馬と競争するわけでもない」「才能の差なんて若干の問題でしょ」「自分の限界を決めずに、挑戦しつづけること」「夢は叶うとは限らない。でも頑張れば叶う可能性がある」「それを決めるのは自分」「やれることは今日からある」とあふれ出る名言の数々。

こうした言葉をリトルが毎日囁きつづける。その環境で「弱い自分」が弱いままでいられるわけがない。自己啓発を超えた自己催眠、自己洗脳の世界。よくぞ育てた、この強く逞しい「リトル」を。この強いリトルが支える本田△圭佑という男、ちょっと体調が優れないくらいで折れるはずがありません。僕も、今より少し、そうなりたい。弱い自分にばかり視線を落とすのではなく、強い「リトル」を育みたい。本田△さんの「弱さ」と「強さ」が高速で揺れる姿を見て、僕も元気をもらったのでした…。

↓番組の最後、本田△さんは自分にとってのプロフェッショナルの定義をこう答えた!
本田△:「全然準備してないですよ」

本田△:「プロフェッショナルとは?ですか?」

本田△:「俺、全然準備してないですよ」

本田△:「ちょっと考えさしてくださいね」

本田△:「うん、いいです、いきます」

本田△:「自分にとってのプロフェッショナルとは」

本田△:「自分がしている仕事に対して真摯であること」

本田△:「すなわち一生懸命であること」

本田△:「真面目であること」

本田△:「それが僕にとってのプロフェッショナルです」

本田△:「真面目ってだけで、十分プロフェッショナルだと思います」



これは多分「弱い本田」が答えているな!

「弱い自分」は弱いなりに真面目にやれば十分!

目標は遥か遠く「リトル」が指差している!

むしろ、うだつの上がらないサラリーマンに足りないのは「リトル」のほうだ!

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よーし、僕もリトルを育てて、自分を誇れるような仕事を一度くらいするぞ!