投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の6月2日〜6月6日の動きを振り返りつつ、6月9日〜6月13日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は上昇。政策期待の高まりを背景に2ヶ月ぶりに節目の15000円を回復した。6月中に政府が発表する成長戦略に関心が集まるなか、法人税引き下げや、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)改革に関する相次ぐ報道により、先高期待が高まる格好となった。

 GPIFの米沢康博委員長が現在12%としている日本株の基本比率の大幅な引き上げを検討する意向が伝わったことや、麻生太郎財務相は法人実効税率引き下げについて責任ある代替財源の明記があれば来年度から実施しても構わないとの認識を示した。その後も安倍首相がGPIFの資産運用の見直しを前倒しするよう指示していたことが明らかになるなど、米雇用統計の発表を控えているにも関わらず、日経平均は15000円処での底堅い相場展開が続いた。

 また、個人の需給環境が大きく改善していることも、相場押し上げの一因になっている。とりわけソフトバンク<9984>とミクシィ<2121>の強い動きが続く中、物色の裾野に広がりがみられている。

 今週は6日の米雇用統計の結果を受けた海外市場の動向が影響することになろうが、結果がネガティブ視されたとしても、過熱感が警戒されているなかであり、投資家心理としては押し目買いの好機に映りそうである。また、GPIFに関してはベンチマークに「JPX日経インデックス400」を採用することもあり、企業の自己資本利益率(ROE)の引き上げを狙った資本政策を強める動きなどが、投資家のセンチメントを明るくさせている。

 経済指標では9日に1-3月の国内総生産(GDP)改定値が発表される。コンセンサスは前期比年率5.7%増と、速報値の5.9%増から下方修正が見込まれている。12、13日には日本銀行が金融政策決定会合を開き、終了後に黒田東彦総裁が会見を行う。既に市場では追加緩和の予想時期を今秋に後退させているほか、年内はないとの見方もあり、現状維持でノーサプライズであろう。そのほか、12日には4月の機械受注が予定されている。海外では12日に5月の米小売売上高、13日に5月の中国小売売上高、5月の工業生産など。

 そのほか、イベントとしては10日にゲーム見本市「E3」がロサンゼルスで開催される。足元ではミクシィ効果でゲーム株物色が賑わいをみせていることもあり、支援材料になる可能性がある。また、12日にはサッカーFIFAワールドカップ(W杯)ブラジル大会が開幕する。こちらも今後の市場のムードに影響を与えることになろう。