ビーチバレーボール日本代表に選ばれた選手たち。(左から)藤井桜子、草野歩、村上めぐみ、幅口絵里香、村上斉、高橋巧

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5月31日、6月1日の両日、ビーチバレーボール日本代表決定戦が川崎マリエン(川崎市)にて行われた。

男子8チーム、女子7チームが挑んだ決定戦は、男子は村上斉(ADI・浅野歯科産業)・高橋巧(了徳寺大)組、女子は幅口絵里香・村上めぐみ組(オーイング)が優勝した。これにより、日本バレーボール協会・強化指定選手である長谷川徳海・上場雄也組(フリー)、草野歩(ミキハウス)・藤井桜子(日本体育大)組とともに、男女各2チームが日本代表として、韓国・仁川で開催されるアジア競技大会(9月19日〜10月4日)に出場する。

オリンピック同様、4年に一度行われるアジア競技大会は総合競技大会であり、その代表選手は単なる海外試合経験以上のものを得られる。近年、ビーチバレーボールでは強国・中国だけでなくタイ、オーストラリア、カザフスタンなどアジアの力が台頭しつつあり、アジア大会で表彰台に上がるのは容易ではない。各選手にとって、また日本チームにとっても2年後のリオデジャネイロ五輪、6年後の東京五輪を見据えると、ただの通過点ではない。アジアの中でどれだけの力を見せられるか、内容、結果ともに問われる重要な大会となっている。

決定戦に臨んだチームはその重要度合いを理解しており、大会は通常とは異なる雰囲気に包まれていた。また長らく選考、推薦の形で行われてきたビーチバレーボール日本代表の決定が、男女各1枠とはいえオープンな形で実施されることも選手に違ったモチベーションを与えていた。

女子の幅口・村上は決勝戦で、松村美由紀(COTE)・松山紘子(フリー)組と対戦。松村・松山もこの大会に標準を合わせており、準決勝では浦田景子(mundo)・永田唯(スポーツクラブNAS)組に逆転勝ち、調子を上げてきている。双方ともスピードとディフェンスを得意とするチームでやりづらさはあったが「いつもの動きではなかった」(村上)と幅口・村上は特別なプレッシャーの中、苦戦した。序盤から試合の主導権を握れないまま我慢を続け、第1セットを失うものの、第2セットは土壇場で取り返した。第3セットは拮抗した試合に持ち込み、最後まで集中力を切らすことなく、粘り勝った。

5月はじめのビーチバレーペボニアカップで優勝し、勢いを持って挑んだ代表決定戦だったが「思っていたより緊張感があった。今日は最低限のプレイでひどかった」と幅口は言う。しかしそのプレッシャーをはねのけるだけの自信があった。「崩れたとしても仕方ないと思っていた。ただ、試合よりもやってきた練習のプレッシャーの方がきつかった。そんな練習をどのチームよりもやってきた」(幅口)

自らの作戦が通用せず、試合の主導権は握れなかった。さらに試合終盤、幅口は足をつっていたと話す。「村上には足がつってでもやれ!と言われましたが…(苦笑)」その強固な意志と練習から得た自信で、目標をつかみ取った幅口と村上。7年目にして初めて日の丸をつけて戦うことになる。

(取材・文=小崎仁久)

主な結果は次の通り。

■ 女子準決勝
松村・松山 2(19-21/21-15/15-11)1 浦田・永田
幅口・村上 2(26-24/21-15)0 田中・大山

■女子決勝
松村・松山 1(21-19/19-21/12-15)2 幅口・村上

■男子準決勝
畑・仲矢 0(17-21/18-21)2 吉田・道木
村上・高橋 2(21-15/14-21/22-20)1 畑辺・清水

■男子決勝
吉田・道木 0(13-21/14-21)2 村上・高橋

▼ 優勝を決めて、抱き合った日本代表の座を村上めぐみと幅口絵里香(写真右)



▼ 村上めぐみ(写真左)と松山紘子



▼ 村上めぐみ



▼ 松村美由紀、松山紘子(写真右)



▼ 松村美由紀、松山紘子(写真右)



▼ 松山紘子(写真左)、松村美由紀




▼ 優勝を飾った高橋巧、村上斉ペア



▼ 高橋巧のスパイク