「いつまでも古びない流行を探すカルチャーマガジン」というキャッチコピーの元、5月7日に新たなカルチャー誌「Winkle」が創刊されました。Winkle(ウィンクル)という雑誌名は、「リップ・ヴァン・ウィンクル」というアメリカのおとぎ話からつけられたそうです。

 創刊にあたって編集部は、「本誌で掲載するのは、さまざまな形で表現行為を続けながら、今を生きるひとびとの声。メジャーもマイナーも、ジェネラルもローカルも関係ない、我々が受け継がれるべきと考えている想いやメッセージ、考え方。それらを現代の新しい民話と捉え、美しくかつポップなビジュアルと共に展開します」と宣言しています。

 創刊号となる本号の特集は、ヒップホップ。「REBIRTH OF JAPANESE HIP-HOP ジャパニーズヒップホップの新しい捉え方」として、日本のヒップホップシーンに焦点を当てています。
 
 具体的には、「アメリカ音楽史」や、長谷川町蔵さんとの共著である「文化系のためのヒップホップ入門」等の著作をはじめ、各媒体で活躍されているアメリカ文学者でポピュラー音楽研究家の大和田俊之さんによる、ヒップホップの捉え方についてのレクチャー。本号の表紙も飾っているミュージシャン・文筆家の菊地成孔さんと評論家の大谷能生さんによる、ヒップホップのリリックやリズムに関する対談とグラフィティの掲載。さらには、3月に発売されたセカンドアルバムの評価も高いヒップホップユニットSIMI LABのインタビュー記事。その他にも現在の日本のヒップホップシーンに深く関わる人々へのインタビューが掲載されています。

 なかでも「ヒップホップは音楽ジャンルではなく、言葉を使ったゲーム」だと言う大和田さんによるオープニングレクチャーは、ヒップホップに関心のある方にはもちろんのこと、普段馴染みのない方にもわかるように説明されていきます。例えば、ヒップホップにおいては誰でも参加できる「場」が重要であり、そうした観点を持つことでヒップホップの捉え方は変わるのだと言うのです。

「日本の例でいうと、俳句の句会みたいに場が与えられて、そこにひとがどんどん参加する。街角のフリースタイルにしても、社会のいたるところで詩が流れているというようにみると、ヒップホップは俄然おもしろくなってくるはずなんです」(本誌より)

 こうしたヒップホップ特集の他にも、道後温泉を舞台に繰り広げられるアートフェスティバル「道後オンセナート2014」を取り上げたり、連載には和田ラヂヲさんを迎えたりと、内容及びアートワークにもこだわりが見受けられる「Winkle」。今後の展開にも要注目です。



『Winkle VOLUME01 (NEKO MOOK)』
 著者:
 出版社:ネコ・パブリッシング
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