安倍首相の「プーチン化」は進むのか

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就任当初は持病の再発リスクがささやかれていた安倍晋三首相が、ハードスケジュールをこなし続けている。そんな中でも継続的に通っているのが六本木のジムだそうだ。永田町界隈では、「そろそろ腹筋が割れそう」などと成果を披露しているとの情報も流れている。

上半身裸で釣りを楽しむ写真が話題を呼び、高支持率を維持しているロシアのプーチン大統領になぞらえて、安倍首相の「プーチン化」が進行しているとの声もささやかれている。

月1回のペースで外遊続ける

安倍首相は2012年12月の第2次内閣発足以降、月に1回以上のハイペースで外遊に出かけており、歴代内閣では最も頻度が高い。5月30日にはシンガポールを訪問してアジア安全保障会議(シャングリラ対話)で基調講演。滞在中にはカジノを2か所視察し、リー・シェンロン首相との首脳会談をこなして5月31日夜に帰国するという強行軍だった。

このようなタイトなスケジュールでも安倍首相がこだわっているのがジム通いだ。行きつけは六本木・グランドハイアット東京の「nagomi スパ アンド フィットネス」で、平均すると月に1〜2回のペースで通っている。シンガポールから帰国して一夜明けた6月1日にも3時間ほど汗を流している。

安倍首相は3月21日にフジテレビの「笑っていいとも」に出演した際、ジム通いの効能を語っている。番組中の発言によると、

「運動不足になると精神的にもよくない。運動して汗を流すと、ストレスも流れる」

そうで、ストレスがたまるとマイナス思考が進んで国政にも影響するとも説明。ゴルフについても、

「精神的にも常にリフレッシュできているという感じがある」

などと話した。

安倍首相が「プーチン化」している?

特に「いいとも」に出演した3月には、1日、22日、29日の3度にわたってジム通いをしている。ジムに加えて自宅でもトレーニングしている可能性もあり、周辺に「そろそろお腹が割れそう」と「腹筋自慢」をしているとも伝えられている。

この説に尾ひれがつく形で、まことしやかにささやかれているのが安倍首相の「プーチン化」だ。

朝日新聞社が5月24日と25日にかけて行った世論調査によると、安倍内閣の支持率は前回4月の調査に比べて1ポイント増の49%。不支持率は同1ポイント増の30%だった。消費増税や集団的自衛権行使容認に向けた憲法解釈の変更など、反発も多い政策を半ば強引に推し進める中でも、かなり支持率は高水準で推移している。

強権政治を敷いているプーチン大統領も、ロシアの調査機関が14年4月に行った調査によると、支持率は実に82%にのぼっている。このままいけば、安倍首相もプーチン大統領と同様に長期政権になるのでは、という見立てだ。

なお、ロシア政府系の調査機関「VTsIOM」の世論調査によると、回答者の8%が、テレビで放送されるプーチン大統領の水泳や狩りの様子に「良い影響を受けた」と回答している。安倍首相もトレーニングの成果をもっと公開すれば、支持率が上がる材料になるかもしれない。