新横綱・鶴竜の誕生で13年ぶりに3横綱で迎えた大相撲夏場所だったが、やはり特に前半、場所を引っ張り盛り上げたのは、入幕5場所目、やっと頭に小さなチョンマゲが乗ったばかりの遠藤(23)だった。
 「人気は横綱級。館内で売られているグッズの売れ行きも上々。初日、75個もあったザンバラ髪の携帯ストラップ(650円)も、チョンマゲを結ったことで希少価値が上がってわずか2時間で売り切れ、ネットオークションでは1400円の値がつきました。2カ所に置かれている遠藤モデルのお姫さま抱っこパネルも人気で、いつも長蛇の列ができています」(担当記者)

 この番付を超越したモテモテぶり、上位陣にとっては何ともしゃくの種に違いない。場所前の春巡業では3横綱に目の敵にされ、ぶつかり稽古で頭のてっぺんまで砂まみれになるまで可愛がられた。その回数、10日間でなんと4回も。このあからさまなイジメにはさすがに遠藤も、「すごい打率。これなら巨人でレギュラーが獲れる」と苦笑いしていた。

 どうしてそんなに遠藤ばかり集中して可愛がるのか。3横綱の中でトップの2回も引っ張り出した日馬富士は、「遠藤が出てくると客席が沸く。お客さんが喜ぶのが一番だから」と答えている。いかに自分たちの人気がないかを浮彫りにするような言葉で、とんだ盛り上げ役にされた遠藤はいい迷惑。しかし4日目、鶴竜を破って史上最速2位となる入門8場所目の金星を挙げたときの喜びようは大変なものだった。
 「横綱に勝つことは夢ではなくて目標。それが達成できた。稽古をつけてくれた横綱に少しでも成長したなと思ってもらえたらうれしい」と声を弾ませ、「(勝ち残りの)土俵下から横綱の相撲を見るのもいいものですね」と胸を張った。

 3横綱以上に、今後の場所も遠藤にオンブに抱っこ状態が続くことは間違いなさそうだ。