4月のKKT杯バンテリンレディスで優勝した勝みなみをはじめ、今季の女子プロツアーではアマチュア選手が大奮闘。今後も各トーナメントで活躍が期待されている。ここでは、そんなアマチュア選手の中でも、特に注目の6選手を紹介したい。

勝みなみ(15歳)

 6歳のとき、母方の祖父・市来龍作(いちき・りゅうさく/74歳)さんのラウンドについていったのが、ゴルフを始めたきっかけ。その後、龍作さんの手ほどきを受けて上達するが、龍作さん曰く「クラブを大きく上げて、放り投げるように大きく振る。これしか教えていない」という。

 それでも2010年、小学校6年生のときに、全国小学校トーナメントで優勝。中学2年生のときには全国中学校選手権春季大会を制した。さらに同年、九州女子アマ(九州女子選手権)を当時史上最年少の13歳で優勝した。そしてこの年、JGA(日本ゴルフ協会)のナショナルチーム入りを果たす。その後も九州、全国の各大会で活躍し、今年の日本女子プロツアーKKT杯バンテリンレディスで史上最年少優勝(15歳9カ月)を飾り、一躍時の人となった。

 目標とする選手は、宮里藍。その宮里と5月のワールドレディスで同組ラウンドし、「一生の思い出になった」と語るほど感動していた。目標は「五輪で金メダルをとること」。趣味は音楽鑑賞。ラウンド中によく歌うのは、女性シンガーの西野カナの曲だという。優勝したKKT杯では、最終日の17番ティーグラウンドでおにぎりを頬張っていたことが話題になったが、好きな具は梅と昆布。勝負メシは餃子。ゴルフ以外で得意なスポーツは体操。バック転や側宙を難なくこなす。

柏原明日架(18歳)

「父親と一緒にラウンドがしたい」と思って、7歳からゴルフを始めた。その後、親子二人三脚でゴルフの腕を磨いてきた。そして2010年、中学3年生でアマ最高峰の舞台である日本女子アマで2位になって、全国区の注目を集める存在となった。

 その翌年からJGAのナショナルチームに入ると、数多くの国際大会に出場。高校2年のときには、イギリスで行なわれたジュニアオープンで戴冠。男女混合で行なわれる同大会で、日本女子選手として史上初の優勝を飾って、世界的なニュースになった。

 目標とするのは、サッカー選手の本田圭佑。自身、世界レベルを目指している。まずはこの7月に臨むプロテスト合格が最大目標。そこに向けて、入念な準備を重ねている。身長168cmと恵まれた体格を誇るが、それは小学校時代にどんぶり飯を食べていたおかげだという。

堀 琴音(18歳)

 昨季ツアーで2勝を飾った堀奈津佳(21歳)の妹。最初は姉の奈津佳だけが父親のゴルフについていっていたが、自身も7歳のときにふたりについて行くようになってゴルフを始める。以来、メキメキと上達し、昨年の日本ジュニアでは13アンダーでフィニッシュ。2位に7打差をつけて、ぶっちぎりの優勝を飾った。

 今季は、プロのトーナメントでも活躍。その急成長ぶりには、姉の奈津佳も驚いているという。得意なクラブは、ショートアイアン。日々、体幹トレーニングをこなし、左右の片手打ちや、バランスを保つために左打ちも行なっている。

 夢は「宮里藍選手のように、皆から愛され、応援してもらえるようなプロゴルファーになること」。さらに今年、タイで開催されたホンダ・LPGAタイランドを観戦。ステーシー・ルイス(29歳/アメリカ)の颯爽(さっそう)としたプレイに衝撃を受け、「ああいう、世界で活躍できる選手になりたい」と思ったという。あだ名は『コっちゃん』。ボールには『コッチ』とネームを入れている。趣味はショッピング。

永井花奈(16歳)

 父親の影響で6歳のときにゴルフを始める。都内で飲食店を営む両親の負担を思って、練習では「一球たりとも無駄にはできない」という気持ちでボールを打ってきたという。また、都心の高額な練習場では満足にボールを打ち込めないため、自宅マンションの駐車場にちょっとした練習場をしつらえて、そこで毎日1000球以上打っていたという。

 その甲斐あって、中学校1年生のときに日本女子アマに出場し、頭角を現す。その後、全国規模の大会でも好結果を出すようになった。

 夢は、2020年東京五輪の代表選手になって、金メダルを獲得すること。両親が営む飲食店は、東京・大井町にある人気のラーメン店。

松原由美(15歳)

 父親と兄がゴルフをやっている姿を見て、自身もやりたいと思っていたところ、2007年に高校1年生の石川遼が男子プロツアーで優勝。それをきっかけにして「自分もゴルフをやりたい」と父親に願い出てゴルフを始める。小学校3年生のときだった。

 その後、すぐに才能が開花。アマ、プロそれぞれの試合で史上最年少記録を塗り替える存在になった。2009年日本女子アマでは、史上最年少の小学5年生で出場。2011年には、女子プロツアーの大王製紙エリエールレディスに出場し、12歳270日という最年少予選突破記録を樹立(最終的に19位タイでローアマを獲得)。そして昨年、日本女子オープンで14歳224日という記録で最年少予選通過記録を更新した(最終的に18位タイでローアマを獲得)。

 目標とする選手は、宮里藍。「将来は世界の舞台で戦いたい」という。小学生の頃は、ゴルフの他にピアノ、クラシックバレエ、そろばんなどの習い事をし、中学校では水泳部に所属していた。

森田遥(17歳)

 ゴルフを始めたのは、9歳のとき。父親と一緒に練習場に行ったことがきっかけだった。小学校4年生になってから試合にも出場するようになり、JJGA(日本ジュニアゴルフ協会)主催の全国大会の地区予選で優勝してから本格的に取り組むようになる。

 その後、世界的な卓球選手だった両親の遺伝子を受け継いで、早々にジュニアのトッププレイヤーに台頭。中学校時代は県内有数の進学校に通いながらも、数々の大会で好成績を残してきた。高校2年生のときには、劇的な大逆転劇で日本女子アマを制覇した。

 目標とする選手は、タイガー・ウッズ。「世界で活躍するプレイヤーになりたい」という。また、「ゴルフだけでなく、人間としても尊敬される選手になりたい。その意味では、宮里藍さんを見習いたいです」。昨年の日本女子オープンでは、その宮里と一緒に練習ラウンドを消化。「技術的にも勉強になりましたが、何よりも人間的な素晴らしさが印象的でした。キラキラしていました」。

 好物は、ユッケ。香川県出身だけあって「うどんも大好きです」。苦手な食べ物は、キノコ類。ゴルフ以外に、エレクトーン、ダンス、水泳などもやっていたという。中でも一番好きなのは、ダンス。女性ダンス&ボーカルユニット、E−girlsに憧れていたという。

古屋雅章●文 text by Furuya Masaaki