『花咲舞〜』に、リアル銀行OLが語る共感と違和感
 今期最も調子がいいドラマといえば、『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系)。

 大ヒットドラマ『半沢直樹』(TBS系)に続く、池井戸潤原作かつ銀行を舞台にした物語で、杏扮する花咲舞が「お言葉を返すようですが」の決めゼリフとともに“悪者”を撃退する一話完結型のストーリーは、とてもわかりやすくスカッとしますよね。

 しかし『花咲舞』を見ていると、同じ銀行を舞台にしたヒット作でも『半沢直樹』とは随分雰囲気が違うなあ〜と思いませんか? 違うドラマなんだから当たり前といえば当たり前ですが、『花咲舞』は『半沢直樹』ほど重々しくないし、杏ちゃん(扮する花咲舞)はじめ女子行員たちも、楽しそうに働いている印象を受けますよね。

 で、実際、銀行員で働く女子ってどうなの?! ということで、花咲舞を見ているリアル女子行員たちの感想を集めてみました。

◆合コンでのウケがよくなった

「今回は融資や営業だけでなく、テラー(窓口業務)にもスポットライトがあたっているのが嬉しい。事務は誰にでもできる仕事かもしれないけど、事務職がいないと仕事が回らないのも事実なので」

「花咲舞がテラーの仕事が楽しい!という気持ちはよくわかります。大切なお金を扱うぶん責任も重いけど、素早く的確にお手続が終わりお客様に感謝されるととても嬉しい!」

『半沢直樹』以来「半沢直樹になりたい!」という就活生が増えたそうですが、『花咲舞』でテラーに憧れる就活生も増えるかも?

「口座番号を行員が手書きするシーンがありましたが、あれは厳禁! たかがこんなこと……と思うような記入を求められても、どうか書いてあげてください」

 銀行に提出する書類はミスが許されず厳しい、というのはよく聞く話ですよね。テラーも苦労してるようですよ。是非協力してあげて!

「『銀行って15時にしまったあと何してるの?』とか『ATMってどういう仕組み?』とか聞かれることが多いのですが、花咲舞で描かれてることはあながちウソではないので、ドラマを見てなんとなく察してほしい(笑)」

「今までは合コンで『銀行員です』と言ってもイマイチの反応だったけど、最近は『やっぱり黙ってないの?』とか『●●(名前)が黙ってない〜!』とか言われてネタになるので、ちょっとおいしい(笑)」

 確かに銀行員って、縁のない人間にとってはその裏側がよくわからず話題にもしづらいかも。『花咲舞』の世界もまるでウソというわけでもないようですね。

◆一般職vs総合職、女性同士のイザコザも

「一般職の女性を労って、繁忙期が終わると上司や総合職の男性たちが『おつかれさま、これ女性たちに』と言ってお菓子を差し入れしていたりします。汗水たらして働いている総合職の女も一応、“女”なのですが、ねぎらわれたことはないですね……」

「総合職が営業でガンガン稼いでくると、その分一般職の事務負担も増えるものなのですが、仕事が増えると不機嫌になる一般職というもの多くいまして……。杏ちゃんや、総合職へ職種転換しようとした杏ちゃんの同期みたいに、仕事に責任感ある一般職と一緒に仕事ができたらいいですね……」

 一般職vs総合職のイザコザも起きているようで……。これは、銀行に限らずどの企業でも起きていることかもしれませんが。

◆“支店長=悪者”というのは紋切り型すぎ

 ところで、『半沢直樹』にしても『花咲舞』にしても、支店長がもれなく嫌なヤツとして描かれていますよね。池井戸潤って、支店長がダメ男ということを伝えるために銀行員から作家になったのか? と疑ってしまうほど……。

 ということで、話を聞いた銀行員のみなさんに「支店長って本当にあんなイヤな感じ?」と尋ねてみましたが、支店長に関する悪い情報はほとんど(全く、ではないですが(笑))出てきませんでした。

 まあ、あくまでドラマの中の悪役としての支店長ですものね! と素直に受け止めていいのか、喋れば『花咲舞が黙ってない』のように記事になって罰がくだされると皆さん恐れてしまったのか……。真相は、銀行員のみぞ知る。

※画像は「花咲舞が黙ってない(日本テレビ)」番組HPより http://www.ntv.co.jp/hanasakimai/

<TEXT/高野萌奈>