RPG!?原美術館でヨーロッパの古典と日本文化が融合した展覧会

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2012年3月にパリ、シャトレ座で上演されたオペラ「オルランド パラディーノ(騎士ロラン)」の総合的なアートディレクションを担当したニコラ ビュフ。その仕事は評論家協会から高く評価され、同年のビジュアルデザイン最優秀賞を受賞。そんな彼の創作のルーツは、日本の特撮ヒーロー番組「宇宙刑事ギャバン」だった!!

ヨーロッパの伝統的な美意識と日本やアメリカ由来のサブカルチャーとを見事に融合した、ニコラ ビュフの初個展「ニコラ ビュフ:ポリフィーロの夢」が、4月19日(土)から6月29日(日)まで、品川区の原美術館で開催中。

幼少期にパリでテレビ放映されて夢中になった「宇宙刑事ギャバン」が、実は日本で製作された実写特撮番組であることを知ったビュフは、日本への興味を強くかきたてられて日本語や日本文化を勉強し、ついには活動拠点を東京へ。

「パリ育ち東京在住のフランス人アーティスト、ニコラ ビュフの美術館における初個展です。ヨーロッパの古典文化と、ビュフが子供の頃から親しんだ日米のゲームや特撮ヒーローものなどのサブカルチャーを軽やかにリミックスした、壮麗でポップな表現が特徴です。
屋外に設置された巨大なオオカミの口から入り、ファンタジックな冒険物語をたどるというテーマパークのような構成になっており、画面の中で甲冑をまとい敵と闘う体験型の作品もあります。ぜひ主人公になった気持ちでお楽しみいただけたら幸いです」と広報担当の松浦さん。

「ヨーロッパの古典と和製ロールプレイングゲームの世界観に類似性を見い出して驚いた」というビュフは、この展覧会の中で、主人公であるポリフィーロ少年の冒険を通して「夢と愛」「闘いと勝利」「死と再生」などの普遍的なテーマを表現。アート好きも、ファンタジー好きも、ゲーム好きも、それぞれに楽しめるはず!