超過酷な217キロのマラソン…どうして人は挑むのか?

写真拡大

 みなさんはウルトラマラソンという言葉を聞いたことがありますか?
 ウルトラマラソンとは、42.195キロを超える道のりを走るマラソンのこと。日本国外のウルトラマラソンでは、舗装されていない道を走ることも珍しくありません。

 そんなウルトラマラソンの世界には、「狂気」と思えるほどの過酷なレースが存在します。
 その一つが「バッドウォーター・ウルトラマラソン」。最高気温摂氏50度、路面の温度は90度超、標高差3962キロという環境下で、3つの山脈を越え、217キロの道のりを走り抜けるのです。
 そんなバッドウォーター・ウルトラマラソンなど、苛酷なウルトラマラソンに参加し、何度も完走してきた著者による『違う自分になれ!ウルトラマラソンの方程式』(岩本能史/著、講談社/刊)には、ウルトラマラソンに魅せられた著者の、これまでの軌跡やマラソンにかける思いが存分に込められています。

 先ほど、バッドウォーター・ウルトラマラソンを例に挙げましたが、こうしたマラソンで闘うのは環境とばかりではありません。極限の状況下にあって、脳は命を守るためにストップ信号を出し、幻覚や原因不明の痛み、食欲の低下、異様な眠気などを起こすのです。「もうやめようかな」という悪魔の囁きが聞こえることもあるといいます。
 それほどまでに苦しい思いをして、著者が走るのはなぜなのでしょうか。著者は「変身欲」があるから走るのだ、と述べています。

 「変身はお金では叶えられません。垂直跳びで2メートル飛ぶのは100年かかっても無理ですが、100キロならいつかは走れるようになるかもしれません。1年前なら及びもつかないことができるようになる。すると、もっと違う自分になれる気がするし、なろうと思う」(本書2ページより)と岩本さんは言います。

 2013年、岩本さんは4回目のバッドウォーターに挑戦します。極限まで体も精神も追い込み、そして臨んだレースの結末は…?

 また、他にも本書にはアスリートならではの熱い名言が連なっています。
 「大事なのはレースに向かう姿勢、覚悟」「覚悟と準備に結果は比例する」「走り続けることというのは、学び続けること」などなど……読み手の私たちも岩本さんの姿を見て、奮起するはずです。

 ウルトラマラソンに興味がある人も、そうでない人も、ぜひ本書を手にとって、限界に挑戦し続ける著者の熱い思いに触れてみてください。
(新刊JP編集部)