ついに......というべきでしょうか。

 一昨日、かねてから覚せい剤使用の疑いがかけられていた「CHAGE and ASKA」のASKA容疑者(56歳)が覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕されました。昨年、週刊文春で『シャブ&飛鳥の衝撃 飛鳥涼は「覚せい剤吸引ビデオ」で暴力団に脅されていた!』という衝撃の記事が掲載され、ファンだけでなく、多くの人が驚かされました。最終的には、ASKA容疑者本人が週刊文春のインタビュー記事に登場し、使用した薬物は覚せい剤ではなく「アンナカ」だったこと、また暴力団との交際があったことを認めました。

 結果として、ASKA容疑者は歌手活動休止に追い込まれてしまいましたが、そんな彼に手を差し伸べたのが、なんとあの玉置浩二さんでした。マイクを向けられると「愛しかない」、「愛だよね」と愛の重要性を常々説きつつも、方々でなにかとトラブルを起こすことでも知られている、あの大物歌手です。

 玉置さんとASKA容疑者は同期デビューで、互いに日本の音楽シーンを牽引してきたアーティストでしたが、意外にもつい最近までさほど交流はなかったそうです。それが昨年の薬物使用疑惑報道の直後、玉置さんがASKA容疑者にアプローチをかけ意気投合。音楽制作まで発展し、なんと幻のデュエット曲まで録音済みだと言われています。また4月29日には、東京・有楽町の東京国際フォーラムで行われた玉置さんのコンサートにASKA容疑者がサプライズ出演。名曲「SAY YES」をTAMA&ASKAでワンコーラス披露していました。

 今回の逮捕で、ASKA容疑者の本格復帰も奇跡のデュエットCD発売も幻のものとなるでしょう。

 ASKA容疑者を信じて手を差し伸べた玉置さんかれすれば裏切られたも同然。ASKA容疑者はまさに人生のどん底に「自ら」で落下したことになります。

 
 一方、玉置さんも以前、どん底に落ちたことがあります。ある雑誌のインタビューでこう答えています。

「その後、どん底に落ちた時期が何回もあってさ。一文なしになったり。うつ病とアルコール依存症で、もう最悪の状態。俺、自殺未遂4回してんの、こう見えて。酒に酔ってカナダの街をふらついてたらホームレスに間違われて、留置所にぶち込まれたこともあったなぁ」(『週刊プレイボーイ』2011年No.31「俺んとこ来い!!」より)

 このどん底から立ち直ったきっかけは、なんとマイケル・ジャクソンの死だったと玉置さんは答えています。同い年のマイケルが死に、再び歌わなければいけないという気持ちがふつふつとわき上がり、復帰。そして現在の妻である、典子夫人に連絡を取り、交際をスタート(厳密には再開)させ、結婚するに至ります。そして現在では、順調に歌手活動をしております。
 
 そんな玉置さんの半生に迫ったノンフィクション『幸せになるために生まれてきたんだから』は、ミュージシャンでライターの志田歩さん渾身の一冊。幼少期からの玉置さんの素顔が描写されており、この本を読めば、今まで「玉置浩二」という歌手に興味がなかった人でも、思わず"惚れてまう"内容となっています。
 
 また本書からは、玉置さんが「愛」という言葉、概念に執着する理由も見えてきます。玉置さんの愛というのは、恋愛に限らず、家族愛とか人類愛とか、そういう規模のものまで含みます。その上で彼は「愛があれば困難も乗り越えられる」、「愛があれば救える」という考えを本気で持ちあわせているのです。

 昨年の騒動時、ASKA容疑者に救いの手を差し伸べたのも、そうした自らの信念に沿っただけのことだったのかもしれません。だとすれば、玉置さんは、再び、ASKA容疑者に救いの手を差し伸べるのではないでしょうか。無償の愛でもって。



『玉置浩二★幸せになるために生まれてきたんだから』
 著者:志田 歩
 出版社:イースト・プレス
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