最近、女優の中山美穂さんとの離婚問題、それに付随して炙り出された「時代は中性」発言、そしてその発言を裏付けるようなビジュアル面の変化で、なにかと世間を賑わせている辻仁成さん。そんな辻さんが、自らメガホンを取り、監督、脚本を務めた映画『醒めながら見る夢』が5月17日に公開されます。

 映画は、2011年に辻さんが脚本、演出、音楽を手がけた舞台をあらためて映画化したもの。舞台同様、主演はCHEMISTRY(ケミストリー)の堂珍嘉邦さんです。堂珍さんは今作品が映画初主演で、さらに辻さん書き下ろしの主題歌も歌っています。

 先月14日に行われた舞台挨拶で、辻さんは作品について「見ていただければシリアスで渾身の力作になっている。キャストがそれぞれに闘って、最高の作品ができたと思う」と語り、主演の堂珍さんも「ラブストーリーもたくさん絡んでくるが、人間がひたむきに頑張っていく姿勢の美しさが感じられると思う」と述べるなど、ふたりとも自信のほどを伺わせています。

 同作のポスターには「目覚めても君と一緒に生きていく」というコピーとともに、主演の堂珍さんとヒロインの高梨臨さんがもの憂げな表情を見せており、題名の「醒めながら見る夢」を表現しているかのよう。さらに、予告編を見るとより作品についての想像が膨らむばかり......作品の出来映えが気になります。
 
 先月発刊された原作小説『醒めながら見る夢』は、主人公の劇団演出家・優児と優児の結婚相手である亜紀の前に、亜紀の妹で、姉を異常なまでに溺愛する陽菜が現れ、その異常性で二人の関係を蝕でいく様子を描いた内容。帯には「人間は終わることのない夢のなかで生きている」という言葉がありますが、読んでいるうちに辻さんの描く異常な世界に引き込まれ、まるで白昼夢を彷徨っているような感覚に陥ります。

 一方、舞台版の主人公は演出家ではなく作曲家という設定。また、映画版の舞台は京都となっていますが、舞台版では違います。さらに作品毎に登場人物が変わっていたり、同じ人物でも関係性が微妙に違うなど、舞台、小説、映画と、全て同じタイトルですが、それぞれ微妙な違いがある作品に仕上がっています。舞台はもう終わっていますが、小説から読むか、映画から観るかで、おそらく作品の印象はガラッと変わるはずです。

 小説発売、映画公開と、辻さんは立て続けに作品を世に送り出していますが、一連のプライベートの話題は、これらの作品を売り込む宣伝ネタだったのでしょうか? 『醒めながら見る夢』というタイトルを具現化するような、夢かうつつかわからないようなおもしろネタだったので、ちょっと気になっているのですが。




【関連リンク】
映画『醒めながら見る夢』公式HP
http://www.sameyume-movie.com/



『醒めながら見る夢』
 著者:辻 仁成
 出版社:KADOKAWA/角川書店
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