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漫画やアニメ、ゲームなどを幅広く手がける出版大手のKADOKAWAと、動画配信サイト「ニコニコ動画」を運営するドワンゴは14日、都内で記者会見を開催し、経営統合で合意したことを発表した。

両社は統合持ち株会社「KADOKAWA・DWANGO」を2014年10月1日付けで設立。2社が100%子会社として傘下に入り、新会社の社長にはKADOKAWA相談役の佐藤辰男氏、会長にはドワンゴの川上量生会長が就任し、KADOKAWAの角川歴彦会長は取締役相談役に就くことになる。株式移転比率は、KADOKAWA1.168に対してドワンゴが1。この統合により、ドワンゴの技術力やネットプラットフォームと、KADOKAWAのコンテンツやリアルプラットフォームを融合させ、「ネット時代の新たなビジネスモデルとなる世界に類のないコンテンツプラットフォームの確立」を目指していくという。

KADOKAWAとドワンゴは、2010年に包括的な業務提携を結んでおり、11年には資本提携。13年には、新しい形の広告サービスを開発するためにドワンゴ子会社のスマイルエッジを合弁会社化するなど協力を強化し、事業提携は順調に進捗していた模様。現在KADOKAWAは、第2位株主であり、ドワンゴ株式を12.2%保有している。

会見では、「KADOKAWA・DWANGO」の社長に就任する佐藤氏が、2社が合併する意義を説明。佐藤氏は以下の4つの点を挙げている。

・技術を持ったコンテンツ会社の誕生・プレミアコンテンツを生み出す編集部とユーザーが作るコンテンツの融合・新プラットフォームの構築・新しいネットメディアの構築

続けて佐藤氏は、「今回の経営統合によって誕生するプラットフォームを"オールジャパンプラットフォーム"として、我々が世界を舞台に進化したメガパブリシティコンテンツを生み出していきたい」と展望を述べた。特に「新しいネットメディアの構築」には大きな期待を寄せており、「KADOKAWAがこれまでに培ってきた情報収納力を、ドワンゴの持つ配信力によって、メディアとして最大限の力を引き出す。より多くの広告収入を得ることができるだろう」と今後の成功に自信を見せた。

そして「KADOKAWA・DWANGO」の会長に就任する川上氏は、「一般的には、コンテンツを持つKADOKAWAとプラットフォームを持つドワンゴが手を組むとお考えだと思いますが、これは少し違う」と前置きし、「どちらも、コンテンツもプラットフォームも持っている会社。これまでにも、コンテンツとプラットフォームの両方を提供してきた会社が1つにまとまることは相性が良かった。相乗的な効果が期待できるのではないか」と語り、より大きなコンテンツ、大きなプラットフォームを作り出すための経営統合であると説明した。

「よりコンテンツの囲い込みが進むのでは」という質問に対して川上氏は「決してコンテンツとプラットフォームを囲い込むという意味ではない。オープンな統合で、シナジーは新しいコンテンツとプラットフォームを組み合わせたことで生じた結果」と、あくまで開かれた統合であることを強調。角川氏も「今後もYoutubeなどへ、KADOKAWAのコンテンツ提供はおこなっていく予定にある」と話している。

そして、角川氏は「海外のコンテンツやサービスに負けている。ニコニコ動画は、日本から生まれたメディアの1つであり、僕は和製Youtubeだと思っている。両者で日の丸プラットフォーム作って、21世紀をイノベーションしていかなくてはならない」と、佐藤氏が語っていた"オールジャパンプラットフォーム"にも繋がる、壮大な構想を明かした。

両社の経営統合は、すでに3年前から構想されており、一度は立ち消えたものの今年の1月半ばに再び持ち上がり、具体的な検討を開始。経営統合が決定したのは今年3月で、当初は今秋の発表が予定されていたという。角川氏は、両社を「実は一卵性双生児」と表現していた。

(トランジスタ)