松山英樹が4大メジャーに次ぐビッグタイトル、ザ・プレーヤーズ選手権(5月8日〜11日/フロリダ州)に出場した。4月にマスターズ、RBCヘリテージと2試合連続の予選落ちを喫した頃の不振からは脱出し、前週のウェルズファーゴ選手権(38位タイ)に続いて予選を突破。出入りの激しいゴルフを展開しながらも、4日間通算5アンダー、23位タイでフィニッシュした。

 現在の松山のゴルフを象徴していたのは、初日だ。スタートからショット、パットともに不調で、前半で大きくスコアを落とした。特に苦しんだのは、パッティング。1.5m前後の距離を外したり、3パットを繰り返したりして、7番までに4つのボギーを叩いた。が、続く8番で3m弱のパーパットを決めると、パットだけでなく、ショットまで突然復調。9番から12番までの4連続バーディーを含め、トータル6つのバーディーを奪って大きく挽回した(初日は2アンダー)。

「(復調のきっかけは)やはり、8番のパーパット。あれが決まってからすごく(調子が)よくなった。1番でいいパーを拾って、『今日はパッティングが好調なのかな』と思っていたら、2番からはずっとパットが外れて、気持ちが切れそうになっていたところだったので、本当に大きかった。その後、9番のバーディーパットも難しいラインだったけれども、うまくラインを読めて、うまく打てた。それからは、いいプレイができたと思います。パットが入るか、入らないかで、こんなにゴルフが変わるんだな、と改めて実感した。

 ただ、ショットにしても、パットにしても、まだまだ(自分の中で)信用できるレベルではない。後半に盛り返したといっても、アテにならない。明日になれば、苦しむかもしれないので、今日のことは今日で忘れて、明日に備えたい」

 2日目、3日目は、初日ほどショット、パットともに好不調の波は少なかったものの、なかなかチャンスを得られなかった。2日目が71の1アンダー、3日目が72のイーブンと、大きくスコアを伸ばすことはできずにトータル3アンダー。3日目を終えて、首位が12アンダーという上位争いに加わるには厳しい状況となった。

「(2日目は)ショットも、アプローチも、パットも微妙な感じでした。それでも、ミスがありながら、よく我慢できたな、と思っています。(3日目は)惜しいパットが続いて、最後まで入らなかった。グリーンは速くなっているのはわかっていましたが、ラインが読めていなかった。それが、すごくもったいなかった」

 迎えた最終日、初日と同様、序盤はショットが乱れて、パットも決まらずに7番までにふたつスコアを落とした。しかし初日のゴルフを再現するかのように、8番パー3でグリーンを外しながらもパーで凌(しの)ぐと、9番でバーディー。後半に入ってからも、3つのバーディーを奪って巻き返した。

「ショットに関しては、練習のときからよくなくて、ちょっと不安だった。そうしたら、心配していたとおり、試合でもイマイチでした。でも、途中からパットがよくなって、それからはショットも少しだけよくなった。8番のパーで流れが変わった? それもありますが、9番のバーディーパットが決まったのが大きかったですね」

 上位進出はならなかったものの、これで2試合連続の予選突破。松山自身、現在の調子についてはどう見ているのか。

「(ショットについては)ちょっとずつ、ちょっとずつ、なんですけど、いい頃の感覚を思い出しそうなんです。でも、近いところまで来ていそうで、来ていないというか、そういう微妙なところですね。実際、今大会ではいい頃の感覚でショットを打てるときもあったけど、それが出てこないときも多かった。その感覚を戻すには、まだまだたくさん練習しないといけないでしょうね。

 パットは、最終日の後半、ちょっと気づくことがあった。まだまだですけど、そこを突き詰めていければ、と思っています。何にしても、ショット、パット、それぞれが噛み合えば、バーディーは取れているので、あとはボギーの数を減らしていきたい。そうすれば、優勝争いにも絡んでいけると思う」

「母の日」だった今大会の最終日には、主催ツアーの呼びかけに応じて「試合ではあまり着ない」というピンクのウエアを着用してプレイした松山。ビッグトーナメントでプレイするうえで、「たまにはそういうのに乗っかってみたら、どうなるのかな、と思った」という。そうした前向きなスタンスである以上、調子は上向きにあるのだろう。

 松山は、次週のバイロン・ネルソン選手権(5月15日〜18日/テキサス州)は出場せずに休養し、クラウンプラザ招待(5月22日〜25日/テキサス州)に向かう。そのあとには、メジャーの全米オープン(6月12日〜15日/ノースカロライナ州)、全英オープン(7月17日〜20日/ロイヤルリバプール)が控えている。今回の休養でコンディションを整えて、メジャー大会までには完全復活していることを願いたい。

text by Sportiva