ClariS『STEP(初回生産限定盤)(DVD付)』(SME)

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 近年、アニメーション映像のみを公開し、ファンの前には顔を出さないというスタイルで活動するアーティストが増えている。

 これまで、顔出しをしないアーティストといえば、ダフト・パンクやスリップノット、最近だとMAN WITH A MISSIONなど、ライブ活動を行うに適した隠し方をしているアーティストが多かったように思える。しかし、ここ数年では”ファンの前に姿を現さない”アーティストが増えているのだ。

 では、姿を見せないアーティストはどのようにしてファンにそのイメージを伝えていくのか? 

 ひとつの回答は”アニメーションを使ったアーティストイメージの補完”だ。イラストなどでキャラクター化したアーティストをイメージ写真やMVなどに使用し、徹底したプロモーションを続けることで、視聴者はその“イラスト上の人物”をアーティストとして応援していくという仕組みだ。

 例えば6月4日にアルバム『PARTY TIME』をリリースするClariS。「現役女子高校生ユニット」である彼女たちは、先日そのキャラクターイメージを、アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の制作チームが描いた”大人っぽい”ものへと変更し、成長に伴うビジュアルの変化を表している。また、2014年の年始には『New Year's Festival〜始まりの予感〜』というライブイベントを行い、ファンから「ついに姿を現すのでは」と期待されたが、ステージ上に現れたのはダンサーのみで、2人は暗幕の向こうから影だけを映してライブに参加していたことも記憶に新しい。

 そして彼女たちとの比較対象として、さよならポニーテールの名前が挙げられる。5人のボーカルを含む12人体制で活動している彼女たちは、ソーシャルメディア上で徐々にファンを獲得していき、2011年にメジャーデビュー。少し懐かしさのあるサウンドと、柔らかな声が特徴的で、スピッツの「空も飛べるはず」をカバーして世間に広く知れ渡った。ライブイベントやリリース記念イベントは定期的に行うものの、そこに本人は姿を見せず、初出しの音源が披露されるというイベントが毎回恒例になっている。

 最近だとみみめめMIMIの存在も無視できない。シンガーソングライターのユカとイラストレーターのちゃもーいの2人組である彼女たちは、”目と耳から刺激する新世代視聴覚ユニット”として活動中。ちゃもーいが描くイラストを元にしたMVと、クラムボンのミトやUNISON SQUARE GARDENの田淵をプロデューサーに迎えたサウンドが混ざり合い、広い世界観を表現している。ライブに関してはまだ行っておらず、6月22日に赤坂BLITZで開催される『みみめめMIMI 1st LIVE “Welcome to みみめめLAND”』が、初の舞台となっているため、素顔でのライブは行われるのかどうかといった点に注目が集まっている。

 今回紹介した中から、素顔を公開するアーティストは果たして現れるのだろうか? 彼女たちの動向には今後も注目して行きたい。(リアルサウンド編集部)