<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 最終日◇11日◇茨城ゴルフ倶楽部・西コース(6,630ヤード・パー72)>
 国内女子メジャー「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」の最終日は成田美寿々、フォン・シャンシャン(中国)、宮里美香による熾烈なデッドヒートが展開され、トータル9アンダーまでスコアを伸ばした成田がメジャー初優勝を達成した。
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 すでにツアー2勝を挙げているとはいえ、成田が競った相手は海外メジャータイトルを持つフォンと2度「日本女子オープン」タイトルを手にした宮里という紛れもない実力者。初のメジャータイトルというプレッシャーもあっただろう。それら全てを跳ね返した成田の強さの原点はどこにあるのか。
 今回、成田を指導する井上透ツアープロコーチにインタビューを敢行。井上は、成田美寿々という選手が持つ強さ、そして魅力について話してくれた。
 今季の成田は、“ツアー3勝、内メジャーで1勝”、そして“海外メジャーに必ず出場すること”を目標に掲げ、オフに入ってからはプロ野球選手と共に自主トレを行った。これだけを聞くと、女性アスリートでもよく聞く話かもしれないが、特筆すべきはそのトレーニング量だ。「彼女はプロ野球選手とまったく同じ量、同じメニューで行いました。本当にぞっとするくらい長時間トレーニングに打ち込んだのです」
 同じアスリートでも競技も違えば、性別も違うため、トレーニング量では女子プロゴルファーの方が当然少なくなることが多いだろう。しかし成田は、自らを追い込み、決して妥協することなく、プロ野球選手と同じだけのトレーニングをこなした。その根底にあるのは、トレーニングについていけない理由が“女”だということが絶対に許せないという気持ちの強さ。「彼女は、男にだって負けたくないんです」井上はそう話した。
 そしてその気持ちの強さは、成田のゴルフの強さ、そして魅力にもつながっている。「スイッチが入ったら止まらなくなる選手なんです。バーディが出だしたら、「いくつ取るの?」という感じで、気持ちでスコアを作れる数少ない選手だと思います」
 ゴルフにおいては、平坦な気持ちのままプレーすることが結果として好スコアにつながることが多いが、成田は強い気持ちを前面に出してプレーすることで爆発的なスコアをマークする。井上の分析によれば、成田のボギーを叩いた直後のホールや最終ホールでのバーディ奪取率は桁違いに高く、それは成田が“気持ちでスコアを作れる”ことの証明でもある。
 「見ていて楽しい選手だと思いますよ。もっとテレビに映るような場所でプレーしてほしいですし、みんなドキドキするでしょうね。暴れすぎて(笑)でもそれが彼女の素晴らしいところなんです」気持ちを前面に押し出したエキサイティングなゴルフ、それが成田の強さであり、成田という選手が持つ魅力なのだ。
 今回の優勝によって成田は賞金ランク1位に浮上、時期尚早ではあるが、現時点で賞金女王の有力候補に名乗りを上げた形になる。成田の賞金女王の可能性について井上は、「本命とは思いませんけど、若手選手の中にあっては女王レースに絡む素材なのは間違いありません」と分析した。まだ今シーズンは10試合を消化したばかりだが、今後、成田がどのようなプレーで、どのような活躍を見せてくれるのか非常に楽しみだ。
 最後に井上は、「でも瞬間的でも1位になるのはすごいことだし、本当に嬉しいです。本当に嬉しいの一言に尽きますね」と愛弟子のメジャー初優勝を感慨深げに振り返った。
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