回復の兆しを見せていた韓国経済だが、2014年第1四半期の経済指標を見てみると、下振れする指標が現れ始めている。韓国メディアによると、旅客船「セウォル号」の沈没事故の発生によって消費が低迷し、内需不振に陥った。第2四半期の内需不振はさらに悪化するとの見方もあるという。中国新聞社が5日付で伝えた。

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 回復の兆しを見せていた韓国経済だが、2014年第1四半期の経済指標を見てみると、下振れする指標が現れ始めている。韓国メディアによると、旅客船「セウォル号」の沈没事故の発生によって消費が低迷し、内需不振に陥った。第2四半期の内需不振はさらに悪化するとの見方もあるという。中国新聞社が5日付で伝えた。

 韓国統計庁が5日に発表した資料によれば、3月の先行指数は前月比0.3ポイントマイナスの101.2ポイントとなり、2カ月連続で低下した。建設受注の低迷や機械類の出荷指数の下落が原因と考えられている。

 また、韓国総合株価指数(KOSPI)が4月23日から5月2日まで7営業日連続で下落したほか、不動産市場では4月の全国住宅価格は前月比0.06%上昇となったものの、上昇幅は3月の4分の1にとどまり、特にソウル市の住宅価格は小幅ながら8カ月ぶりに下落に転じた。

 記事は、旅客船の沈没事故発生後にさまざまなイベントや旅行が取り消しとなったことで消費が低迷したと伝え、「第2四半期においても内需は楽観視できない」と伝えた。

 また環球網によると、韓国企画財政部のヒョン・オソク長官は6日、「セウォル号沈没事故の発生後、小売業やサービス業において需要が低迷している」とし、セウォル号沈没事故が消費拡大にマイナスの影響を及ぼすことは避けられないとの見方を示した。

 その一方で、ヒョン・オソク長官は「専門家はセウォル号の沈没事故が韓国経済にもたらすマイナスの影響は一定の範囲内にとどまると考えている」とも述べ、韓国経済は緩やかな回復を続けるとの見通しを示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)