過去最低金利のフラット35を選ぶべき?

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「固定金利」と「変動金利」。住宅ローンの仕組み

住まいを購入する際、住宅ローンの「固定金利」と「変動金利」のどちらを選択したら良いか悩む人は多いようです。

「固定金利」とは、借入期間中の全期間、もしくは固定金利特約を付けている期間、金利が変わりません。10年以上の長期固定金利の資金は、各金融機関が債券市場から調達しています。債券市場とは、日本国債の売買市場のことで、中でも最も市場規模が大きいのが10年物国債のため、長期固定金利は国債利回りと連動し、「国債の利回りが上昇すると長期固定金利は上昇する」と言えます。

一方、「変動金利」とは、一定期間ごとに経済状況により金利が変動します。そのため、一般的には変動金利、または固定期間が短い方が初期金利は低くなっており、現在は0.5%を下回る金融機関もあります。

変動金利に関しては、各金融機関が短期プライムレートを基準にして、半年ごとに利率の見直しを行っています。短期プライムレートとは、銀行が企業に融資する上で、業績面で好調な優良企業に適用する最も優遇された金利(プライムレート)のうち、1年以内の短期間で貸し出す際の金利のことです。これは、金融機関同士がお金を貸借する際に適用される市中金利に連動しており、市中金利は日本銀行の政策金利にコントロールされています。つまり「変動金利は日銀の政策金利に大きく影響される」と言えます。上記の方法で各金融機関が基準金利(店頭金利)と言われる、ローンや預金の基準となる金利を独自に決めています。また、住宅ローンには優遇金利があり、変動金利見直し時や短期固定金利期間終了後は、その時点の基準金利から優遇金利を引いた金利が適用金利となります。


固定型の「フラット35」が、過去最低金利を更新

「フラット35」とは、独立行政法人の住宅金融支援機構が提供しており、借入期間中の金利が変わらない長期固定金利の住宅ローンです。5月に入り、融資比率9割以下、借入期間21年未満で1.45%、21年以上で1.73%と最低金利を更新しました。※金利には幅があり各金融機関で選択できます。

また、省エネルギー性・耐久性・耐震性・バリアフリー性等の基準のうち1つ以上を満たす住宅であれば、お得な「フラット35S」の金利プランを利用することが可能になります。Aプランで「当初10年間はフラット35の金利−0.3%」、Bプランでは「当初5年間はフラット35の金利−0.3%」割引されます。※別途適合証明等の費用はかかります。また、フラット35Sは予算金額に達する見込みとなった場合受付終了となります。


固定金利を選べば、金利上昇へのリスクを回避できる

変動金利・短期間固定金利の場合は、借入残高が多い返済期間の初期に金利が低く支払額を抑えることができます。その期間に貯蓄や繰上げ返済を行うことにより、今後の政策で金利が上昇したとしても、リスクを最小限に抑えることができるでしょう。

しかし、「金利が上がるのではないか」と不安を感じることになるかもしれません。急激に景気が上昇すると金利も連動して右肩上がりになる可能性もあるからです。長期固定金利は、今後の金利上昇へのリスクを回避でき、支払額が一定で将来的な必要経費を把握できるため、長期的な見通しを立てやすくなります。当初の予定より支払う金額が多くなることには耐えられない人、貯蓄・繰上げ返済を行う自信がない人は、長期固定金利を選択した方が安全と言えます。

どちらを選択するにせよ、家計の状況をしっかり診断した上で、それぞれの家庭に合ったローンを選択することが重要です。


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