佐村河内守氏(50)のゴーストライターを18年にわたり務めていたことを明らかにしてから、2カ月半……思いつめた表情で臨んだ会見時とは打ってかわり、笑顔でキーボードを奏でる新垣隆さん(43)の姿がコンサート場にあった。

 4月13日、新垣さんは「美しい日本の歌の会」主催の「春を彩る名曲コンサート」に出演した。もともと、「新垣さんと学生時代から親交がある女性バイオリニストが出演することになり、その方の紹介で1月には新垣さんの出演も決まっていた」(会代表の池川禎昭さん)という。

 今回のコンサートの入場料は1千円で、約90人の観客が入場した。「コンサートの利益は均等に出演者のほうで分けていただくのが会の方針」(前出・池川さん)とのこと。今回は観客の入場料の総額からキーボードのレンタル代金2万6千円を引いた金額を4人に配分し、1人あたり1万5千円ほどの謝礼を渡すことができたという。

 すでに、桐朋学園大の非常勤講師を続けることを辞退した新垣さん。今後は、コンサート活動などで生計を立てていくのだろうか。本人に問い合わせたところ、メールで回答を寄せた。

「これからも、以前と同じように作曲、演奏活動を続けていきたいと思っております。ありがたい事に私の仲間たちがその思いを理解して下さっているおかげで、現在少しずつ活動を再開しているという状況です」

 現に、この問題が発覚して以降、新垣さんを支援する音楽関係者や音楽ファンたちは後を絶たない。そのような支援について、新垣さんは深く感謝しているという。

「大変嬉しく、私が生きていけるのは、まさにそのおかげである事、身にしみて感じております。心より感謝すると同時に大きな責任も感じております」

 もともと作曲家、ピアニストとして、高い評価を受けていた新垣さん。これからは、表舞台だけでその実力を十分に発揮していくはずだ。

(週刊FLASH 5月13・20日号)