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いよいよ春がやってきました。4月から新生活を迎えた人も多いのではないでしょうか。新しい環境、新しい人間関係に早くも疲れていませんか? 健康に気をつかってしっかり野菜を食べていますか? ……なんて、つい田舎の母のような目線で心配してしまいましたが、そんな僕から新生活を迎えた皆さんに、オススメのBLマンガを紹介したいと思います。

なんで新生活でBLやねんとツッコまれそうですが、いいのです。なんだっていいのです口実は。僕はただ、男女共に読んで楽しめる本当に面白いBLマンガをオススメしたいだけなのですから……。

ということで今回も電子貸本サイト「Renta!」でレンタルできる珠玉のBLマンガたちをラインナップしてみました。

○タイトロープ

夏目イサク先生の極道BLマンガ。極道といってもシリアスな血で血を洗う感じのものではなく、ほのぼのとした雰囲気で読める青春グラフィティです。春に読むならこれくらいさわやかな方がいいですよね。

メインとなるのは直樹と龍之介という2人の高校生。極道一家の跡取り息子である龍之介は、幼なじみの直樹にべたぼれのワンコ攻め。一方の直樹は定食屋の息子で、べたべたしてくる龍之介を適当にあしらうツンデレ受けです。特に極道とは縁のない生活を送っている直樹ですが、龍之介と仲がいいという理由で、別の組やヤンキーたちからよく狙われてしまいます。

ある日、龍之介が突然組を継がないと言い出して周囲は大騒ぎ。なぜ龍之介がそんなことを言い出したのか。それは直樹とずっと一緒にいたいからだったのでした――。

極道の跡取り息子でケンカが強い龍之介ですが、べたぼれしている直樹の前ではしっぽを振って何でも言うことを聞くというワンコキャラ。ツンデレ受けの直樹との会話はテンポがよく、読んでいて思わずニヤニヤしてしまうこと間違いなし! このへんのキャラ作りの妙は夏目イサク先生の真骨頂でしょうか。

基本的にはほのぼの路線でお話が続いていくのですが、1冊の中にきちんと起承転結があり、途中には極道ならではのちょっとハラハラするような展開も。このあたりのメリハリや物語構成も非常にうまく、次々にページをめくってしまう魅力的な作品となっています。

また、巻末には大人気リーマンシリーズ番外編「どうしようもないけれどリターンズ」も収録。勤務している会社の同僚であり、さらに社長の息子でもある隼とこっそり同棲している黒川ですが、ひょんなことから2人の関係が社長にバレて気まずい雰囲気に。そんな折、仕事でも黒川をトラブルが襲って……という短編ストーリー。

すでに本編を読んだことのある人はもちろん、設定がシンプルなので本編未読でも楽しめるお話になっていますよ。

○この世 異聞

鈴木ツタ先生の和風ファンタジーBL。ちょっと珍しい設定と世界観ですが、ファンタジー系にありがちな複雑さがなく、しっかりとしたリアリティのある作品になっていますので、ファンタジーが苦手な方も挑戦してみては?

主人公は呪われた血筋の家に生まれた山根昭雄。彼の家は代々早死する家系であり、昭雄もまた難病に冒されてしまいます。そんなとき、図らずも家の守り神を召喚してしまった昭雄の前に現れたのは、耳と尻尾の生えた全裸の男だったのでした――。

人の体に巣食った病魔を喰う異界の住人「セツ」がとにかく魅力的。見た目も性格もワイルドで、ちょっと弱気な昭雄をぐいぐい引っ張っていくオレ様感は男から見ても実にかっこいいのです。そんなセツに「嫌いだ」と言い放つ昭雄のツンデレっぷりがまたベストマッチング! 2人の関係と心の動きがしっかり描かれているからこそ、セツという人外の存在にリアリティが出ているのです。

また、個人的には昭雄の職場の同僚たちもツボ。良い職場だなぁとちょっとうらやましくなってしまいました。新社会人になって早くも職場の不満が出てきている人たちにとっては、そのあたりも癒やしになる作品かもしれませんね。

○未知との遭遇

腰乃先生のリーマンラブコメ。いや〜本当に面白い! Sな先輩・本田×Mな後輩・渋谷という設定自体はありがちな感じもしますが、他と違うのはMな後輩の趣味がメンズランジェリー収集(!)というちょっと変わったものであること。これだけでグッとスパイスが利いた物語になるんですよね。

メンズランジェリーのことになるとつい熱く語ってしまう渋谷と、そんな渋谷に小学生のごとくちょっかいを出してしまう本田。2人の関係性の描き方が絶妙で、少しずつ距離が縮まっていく様子を巧みに描き出していっています。

それにしても、メンズランジェリーのことになると目をキラキラさせて語りまくる渋谷の姿は、好きなものについて話すときのオタクそのもの。も、もしかして自分も好きなものについて人に話してるとき、こんな感じなんだろうか……。自信家で仕事ができて、でも渋谷のことになると調子の良いアホの子になってしまう本田も実にいい味出しています。

基本的にはギャグメインのドタバタラブコメなので、すらすらと読めてしまうはず。ちょっと気疲れした日常に、一服の清涼剤としていかがでしょうか。

(山田井ユウキ)