1年半ぶりにカップを掲げた藤田寛之(撮影:岩本芳弘)

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<つるやオープン 最終日◇27日◇山の原ゴルフクラブ山の原コース(6,804ヤード・パー71)>
 山の原GC山の原Cはあがり4ホールにドラマがあると言われている。15番、17番は共にイーグルを狙えるパー5。グリーンに向かって打ち上げていくフィニッシングホールもスコアが動きやすい見どころの1つだ。
藤田寛之、復活へ「もうちょっとで、三振とれそう」
 その例にもれず今年のサンデーバックナインも上がり4ホールで上位の順位がめまぐるしく変動した。その出入りの激しい戦いを制したのは、山の原を知り尽くす2010年、12年大会チャンピオン。国内男子ツアー「つるやオープン」は2打差の3位タイから出た藤田寛之がプレーオフの末に逆転優勝を果たした。
 その勝負どころの一つ、17番パー5。先にトータル13アンダーでホールアウトしていた朴相賢(韓国)に15番、16番の連続バーディで並んだ藤田はセカンド地点で迷っていた。ボールはセミラフとラフの境目に止まる微妙なライ。ピンまで210ヤードはプロであれば2オンを狙う距離だが、グリーンの前の池に落ちれば優勝は遠のいていく。
 「僕は6:4、7:3(の割合)くらいで越えると思っていた」。藤田の選択は2オン狙いに傾いていた。しかし、今大会タッグを組んでいる清水重憲キャディは「楽しみは後にとっておきましょうよ」とレイアップを勧めた。浮かんでは消える選択肢と結果。逡巡の末に藤田が握ったのはウェッジ。「攻めて勝つのもかっこいいけど、リスクが大きい。“守りの藤田”じゃないけど、そういう攻めをしようと思った」。
 結果はパー。だが、結果的にこの冷静なジャッジが勝利へのステップとなった。優勝を争う中でも確かなジャッジで1打を刻んでいく“守りの藤田”。同組で回った重永亜斗夢も「藤田さんは平然とやっている。どんな時も“普通”にやっている。感心しきりですよ」と激しいバーディ合戦の中での冷静さに目を丸くした。
 けれど、当の藤田だって平然とやっているわけではない。昨年崩れたショットは目下立て直しの真っ最中。「去年のマスターズで空中分解した」というゴルフで鼻歌まじりに歩くことなんてできない。「不十分だとは思ってやっている。だけどそれは自分の中の問題で、他の選手にしてみれば十分に見えるのかもしれない。でも、今日だってイメージ通りのプレーができれば15アンダーくらいで勝っているはずだった」。
 表情には出さないが、心の中でいつも戦っている。40歳以降に積み重ねた10の勝ち星を見つめて、史上5人目の快挙と伝えられても「自分はまだまだ。もっと追究していかないと」と自嘲気味に笑った。賞金王復活へ。優勝からあけた月曜日の予定はもちろん所属コースの葛城GCでのトレーニングだ。
【40歳以降の勝利数(1973年ツアー制施行後)】
1位:尾崎将司 1987年〜 63勝
2位:杉原輝雄 1977年〜 21勝
3位:青木功 1982年〜 18勝
4位T:尾崎直道 1980年〜 10勝
4位T:藤田寛之 2009年〜 10勝
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