台湾北西部の桃園県で25日午前10時ごろ、陸軍が保有する米国製の攻撃ヘリコプターAH-64E(アパッチ・ガーディアン)が民家に墜落した。同事故で搭乗員2人が負傷した。命に別状ないという。台湾メディアの今日新聞などが通じた。

 墜落現場周辺の住民によると、爆発のようなドーンという音が聞こえたので、驚いて家から飛び出した。見ると、近くの家の屋根にヘリコプターが落ちていた。「幸いなことに、本当の爆発は起こしていなかった」という。

 搭乗員2人は負傷しており、病院に搬送された。命に別状はないという。事故機は任務のために飛行して、基地に戻る途中に墜落したとされる。

 陸軍は、保有する同型機の飛行をすべて停止した。製造したボーイング社と事故原因の調査を実施し、安全性が確保できてから飛行を再開する。

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◆解説◆
 米国が開発した攻撃ヘリコプターAH-64にはAからEまでのシリーズがある。台湾は2008年に米国側と30機の購入で契約を結び、同年からAH-64Eの納品が始まった。2014年7月までに30機すべてば台湾陸軍に引き渡される。

 日本は陸上自衛隊が独自仕様のAH-64の導入を決め、2002年から調達が始まったが、予算の問題があり2013年末時点で13機の導入にとどまっている。(編集担当:如月隼人)