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東証アローズからの株式実況中継番組『東京マーケットワイド』(東京MX・三重テレビ・ストックボイス)キャスターの鈴木ともみ氏が、月曜〜金曜(休日は除く)の東京株式市場を振り返って解説します。

経済キャスターの鈴木ともみです。東京株式市場の今週一週間の相場動向についてお伝えします。日経平均株価の今週末(終値)は前週末比+556円22銭となりました。

今週の高値は18日(金)の1万4536円67銭、一方、安値は14日(月)の1万3885円22銭。高安の値幅は651円45銭でした。

週末18日(金)には、売買代金が今年最低となる薄商いのなか、日経平均株価は心理的な節目である1万4500円を回復しました。

では、具体的にこの一週間を振り返ってみましょう。

14日(月)の東京株式市場は続落。11日の米国市場でモメンタム銘柄が下落基調となった流れを受けて、東京市場も朝方から売りが先行しました。テクニカル的に下げが一巡したことや、主力株に押し目買いが入ったことから、その後はプラスに持ち直す場面があったものの、日本時間夜の米国市場を見極めたいとする向きも強く、積極的な買いは限定的なものとなりました。大引けにかけて、今一度売り直される場面もあり、神経質な相場展開となりました。日経平均株価、TOPIXともに連日で年初来安値を更新、日経平均株価は約6カ月ぶりの安値水準となっています。

TOPIX業種別指数では、鉱業、輸送用機器、食品など10業種が上昇。一方、海運、電気・ガス、証券、小売、不動産など23業種が下落。日経平均株価は続落、TOPIXは7日続落となっています。

15日(火)の東京株式市場は反発。14日の米国市場が反発したことから東京市場もほぼ全面高でスタートしました。日経平均株価は連日で年初来安値を更新しており、テクニカル面の値ごろ感を背景にした見直し買いや買い戻しも入りやすく、前場は堅調に推移しました。ただ、翌日の中国GDPや米主要企業の決算発表を前に様子見からその後は伸び悩む場面も見られました。

昼休み時間中、安倍首相と日銀の黒田総裁が首相官邸で会談するとの報道が流れると、後場に入って『早期の追加金融緩和を迫られるのでは』との思惑的な買いが入り、先物を中心に買いが膨らみました。

ただ、会談後に黒田総裁から『特にない。G20の報告などにとどまった』とのコメントが伝わると再び上値が重くなり、結局、日経平均株価は1万4000円を割り込んで大引けを迎えています。TOPIX業種別指数では情報・通信、鉄鋼、食品、銀行、機械など20業種が上昇。一方、海運、その他金融、電気・ガス、不動産など13業種が下落。日経平均株価は3日ぶりの反発、TOPIXは8日ぶりの反発となっています。

16日(水)の東京株式市場は大幅続伸。米国市場は、ダウ採用銘柄が堅調な決算を発表したことから堅調に推移。アリババが大幅に増収増益決算となり、出資元であるソフトバンクにも買いが広がり、相場の押し上げ要因となりました。午前11時に発表された中国の1月-3月期GDP(経済成長率)が7.4%と市場予想(7.3%)をやや上回ったことも、買い安心感を誘いました。

また、麻生太郎副総理・財務・金融相がGPIF(年金積立金管理運用独立法人)について「6月以降に動きが出てくる」と述べたことから、外国人投資家の注目度が高まるとの期待も高まり、一気に買いが広がるきっかけとなりました。TOPIX業種別指数では全33業種が上昇。値上がり率上位は、その他金融鉱業、パルプ・紙、情報・通信などで、いずれも上昇率が4%を超えました。東証1部の値上がり銘柄数は全体の96%を占める1729銘柄となり、1997年2月以来の多さ。日経平均株価、TOPIXともに続伸。日経平均株価の上げ幅は、2月18日の+450円13銭に次ぐ、今年2番目の大きさとなりました。

17日(木)の東京株式市場は小幅まちまちの展開となりました。前日に今年2番目の上げ幅を記録したこともあり、東京市場は朝方から戻り売りが先行しました。安倍首相が都内で行った講演にて、法人税率などに言及したとの報道が伝わると、一時、日経平均株価は持ち直し、1万4500円を回復する場面もありました。ただ、その後は上値が重く、16日の米グーグルやIBMが発表した1-3月期決算が市場予想に届かなかったことから、時間外取引で株価が下落したことを受け、日本時間夜に始まる米国市場の動向を見極めようと、積極的な買いは限られました。TOPIX業種別指数では繊維製品、海運、医薬品、建設など23業種が上昇。一方、金属製品、輸送用機器、不動産など10業種が下落。

日経平均株価は3日ぶりの反落、TOPIXは3日続伸となっています。

18日(金)の東京株式市場は上昇。前日の米国市場でナスダック総合株価指数が4日続伸したことや、為替が102円台半ばまで円安に振れた流れを受けて、東京市場も輸出関連株を中心に買いが先行しました。前場には、閣議後の会見で、麻生太郎副総理・財務・金融相が「成長戦略の改訂作業が6月までに本格化するなかで、GPIFの運用のあり方が議論されていくことが正しい」と発言したことから、直後の午前10時過ぎに、日経平均株価は上げ幅を広げる場面もありました。ただその後は、聖金曜日の祝日で欧米市場の休場を控え薄商いとなるなか、高値圏では利食い売りに押される展開となりました。また、TPP(環太平洋経済連携協定)の日米協議が、どの程度進展するかを見極めたいという市場参加者も多く、上値は抑えられました。

様子見から薄商いとなり、東証1部の売買代金は1兆1502億円と、2012年12月12日(1兆627億円)以来、1年4カ月ぶりの低水準となりました。

TOPIX業種別指数では金属製品、その他金融、ゴム、鉱業など30業種が上昇。一方、紙・パルプ、海運、陸運の3業種が下落。

日経平均株価は反発、TOPIXは4日続伸となっています。

来週の予定です。23日(水)には、米国のオバマ大統領が来日し、25日(金)まで滞在します。24日(木)には、日米首脳会談が開催されます。23日(水)には東証1部に西武ホールディングスが上場します。25日(金)には国内で3月分と2013年度の全国CPI(消費者物価指数)、4月分の都区部のCPIが発表されます。

いずれもぜひチェックしておきたいところです。

○執筆者プロフィール : 鈴木 ともみ(すずき ともみ)

経済キャスター・ファィナンシャルプランナー・DC(確定拠出年金)プランナー。著書『デフレ脳からインフレ脳へ』(集英社刊)。東証アローズからの株式実況中継番組『東京マーケットワイド』(東京MX・三重テレビ・ストックボイス)キャスター。中央大学経済学部国際経済学科を卒業後、現・ラジオNIKKEIに入社。経済番組ディレクター(民間放送連盟賞受賞番組を担当)、記者を務めた他、映画情報番組のディレクター、パーソナリティを担当、その後経済キャスターとして独立。企業経営者、マーケット関係者、ハリウッドスターを始め映画俳優、監督などへの取材は2,000人を超える。現在、テレビやラジオへの出演、雑誌やWebサイトでの連載執筆の他、大学や日本FP協会認定講座にてゲストスピーカー・講師を務める。

(鈴木ともみ)