アドリブ満載『ノブナガ・ザ・フール 第2回公演』昼の部完全レポート

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ビジョンクリエイターの河森正治氏が、著名なクリエイター陣とともに新たなエンターテインメントを創造する多次元プロジェクト“The Fool”。

その第1弾作品『ノブナガ・ザ・フール』の舞台プロジェクト「ノブナガ・ザ・フール 第2回公演“act.2〜乱の恋人〜”」が、4月6日(日)TOKYO DOME CITYにて開催された。

【関連:舞台『ノブナガ・ザ・フール』最終章、7月20日有明コロシアムで公演決定】

『ノブナガ・ザ・フール 第2回公演』場面写真_1

昨年12月に行われた第1回公演では、LiveVoice(声優)とLiveAct(俳優)が同じステージ上で演技。
キャラクターデザインを担当するカズキヨネの描き下ろしのイラスト映像と、数々の映画やドラマの音楽を手掛ける吉俣 良の生演奏を織り交ぜながら展開し、見たことのない“新感覚のライヴエンターテインメント”として大きな話題を呼んだ。

今回の第2回公演では、ジャンヌ、カエサル、ダ・ヴィンチと、西の国のキャストが初登場、さらに東の国・ヤマタイ国のヒミコも出演。

公演のサブタイトル“乱の恋人”が示すように、放映中のアニメ版では描ききれなかった、それぞれのキャラクターの心情に深く迫るアナザーサイドの部分が色濃く描かれたステージとなった。

本能寺の変を思わせる歴史が、時空を超え、ノブナガ・ザ・フールの世界へとリンク。
瀕死の危機に陥った西の星から東の星へ降り立った、ダ・ヴィンチ役のLiveVoice:杉田智和のナビゲートで、ジャンヌ(LiveVoice:日笠陽子/LiveAct:川上愛)が、“救星王は東の星に現れる”と云う天啓を受け、東の国へと誘われていく場面から幕開けした。第2回目ということもあり、LiveVoice/LiveActをはじめ、村人や兵士役なども含めると大所帯のチームとなり、迫力も結束力もアップ。

(左から)LiveAct:安達勇人/LiveVoice:梶裕貴

ヒデヨシ(LiveVoice:梶裕貴/LiveAct:安達勇人)を中心に、村人たちとの結束を高める「前進の歌」を歌うシーンでは、観客たちも手拍子で参加。
会場中の一体感を作り出すと、ヒミコ(LiveVoice:東山奈央/LiveAct:大野未来)の初登場シーンではノブナガとの婚礼の儀を表現した華麗なダンスを披露した。

(左から)LiveAct:大野未来/LiveVoice:東山奈央

さらに「わらわの清らかな控えめの胸と、この者の無駄に出たがりな乳とどっちがお好みなんじゃ?」とジャンヌとともにノブナガに迫るシーンでは、LiveAct:加藤靖久が後ろにいるLiveVoice:宮野真守に助けを求め、「お、俺!? 違っ!」と怯む宮野に、ヒミコのLiveVoice:東山が「(ジャンヌは)Eカップらしいぞ」と畳みかけるアドリブも。
「……あくまでも私の意見だが……でかいにこしたことない…」と苦し紛れに答えた宮野の言葉に、「うわぁぁぁぁん!!!」と泣くヒミコ。
そこに加わったダ・ヴィンチ(LiveVoice杉田)も「どんな胸が好みなのか?」と迫られ、「私は胸には興味はないです」(←昼の部)といったコミカルな掛け合いで観客たちを楽しませた。

ノブナガとミツヒデが颯爽と跨るハネウマも「言うな、予算の都合だ」(ミツヒデ)ということで、自転車+段ボールという素敵な作り(笑)。
大イクサヨロイの操作をシミュレーションするシーンでは、ミニチュア版としてノブナガのLiveAct:加藤がザ・フールのお面をかぶって登場。

LiveVoice:宮野の「右手下げないで左手下げる♪」といった無茶ブリに応えるシーンもあり、LiveVoice/LiveActともに即座に対応し、さすがプロ同士!な抜群のチームワークを垣間見ることができた。

(左から)LiveAct:志村朋春/LiveVoice:櫻井孝宏

また、アニメ版では匂わす程度で描かれていたイチヒメ(LiveVoice:茅原実里/LiveAct:安宅陽子)とミツヒデ(LiveVoice:櫻井孝宏/LiveAct:志村朋春)とのお互いの秘めた思いが分かりやすく表現された場面もあり、イチヒメの本当の思いが吐露されたシーンでは、吉俣 良によるピアノの生演奏が重なり、観る者をさらに切なくさせた。
要所でカズキヨネの描き下ろしイラストも映し出され、それぞれのクリエイティヴィティがステージ上から溢れ、観客たちをグッと惹きつけた。

(左から)LiveAct:北村諒/LiveVoice:中村悠一

中盤に差し掛かると、西の国のアーサー王に命じられ、東の国へと降り立ったカエサル(LiveVoice:中村悠一/LiveAct:北村諒)が初登場。圧倒的な存在感と力でタケダ軍を制圧し、一目で惹かれたイチヒメとの政略結婚を提案。
ノブナガの父・ノブヒデを討つなど、オダ家を翻弄する様を、中村・北村の2人が冷静かつ華麗に演じてみせた。後半には、カエサルの乗る大イクサヨロイ“クオ・ヴァディス”と、ノブナガの乗る“ザ・フール”との戦いが、ステージ上に等身大の巨大な姿で投影された両機の映像を駆使して描かれ、迫力の戦闘シーンが繰り広げられた。ノブナガはヒミコから受け取った“神器”の力を制御できず暴走、イチヒメを巻き込んでしまう。ミツヒデの腕の中で「刹那たるこの世界に生れ落ち、あなたと出会えたこと……イチは幸せでございました」や「最後くらい……イチと呼んでください。あなたとまた一緒に桜を見とうございました」のセリフ、茅原、安宅の2人が紡ぎ出すイチヒメの献身的かつ凛とした演技、そしてカゴメに続き、最愛のイチヒメまでも失ってしまったミツヒデの悲しみ、会場中に響き渡る悲痛な叫びをあげる櫻井・志村の2人の迫真の演技に、観客たちからはすすり泣きの声が漏れた。

父に続いてイチヒメまでも亡くして茫然としていたノブナガが、再び力強く天地統一へと向かうまでの心情や経緯が描かれ、ラストは、ジャンヌが“ノブナガが救星の王ではなく、破壊王となるであろう”と云う新たな天啓を受け、ダ・ヴィンチが「アーサー王の聖杯作戦がいよいよ始まるようです。この世界を救うのは誰なのか?破壊するのは誰なのか? 『最後の晩餐』の中央に座す者は?」と誘いながら、自ら引いたカードは“死神”。次回舞台への予告で第2回公演の幕が閉じた。

集合

終演後のカーテンコールではLiveVoice/LiveActが同じポーズを決めたりしつつ、舞台への手応えと充実感が伝わった。最後にノブナガのLiveVoice:宮野真守が「第2回目の公演に向けて、よりお客さんとの距離を縮めたくて色々とご協力いただきました。今日は夜公演もありますが、次回公演に向け、最後まで命を燃やしたいと思います!」と挨拶。舞台プロジェクトの最終章となる「act.3 〜最後の晩餐〜」が7月20日(日)、有明コロシアムで開催されること、新たなLiveVoiceとして、アニメでノブカツ役を演じた島信長の出演も発表され、大きな歓声が沸き起こった。第2クールへと突入し、急展開を見せているアニメ同様、ますます目が離せない展開となった“The Fool”舞台プロジェクト。会場も大きくなり、「LiveVoice(声優)」「LiveAct(俳優)」「Music(音楽)」「Movie(映像)」の融合がさらにスケールアップし、壮大な世界観を描きそうな予感大!

チケットの一般販売は6月15日(日)10時より販売予定、ローソンチケットなどにて先行予約受付を実施中。舞台プロジェクト最終章、その結末を絶対にお見逃しなく!

宮野真守場面写真_5
櫻井孝宏日笠陽子東山奈央
中村悠一杉田智和茅原実里
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エンディング(左から)高橋紗妃/奈波果林/梅村結衣

(取材・文/高橋公子)